酒井忠囿

酒井忠囿（さかい ただその）は、江戸時代前期の武士であり、若狭小浜藩の第4代藩主として知られています。小浜藩酒井家の5代目にあたります。

第3代藩主であった酒井忠隆の長男として生まれた忠囿は、貞享3年（1686年）に父の死去に伴い家督を継承しました。元禄10年（1697年）には、美作津山藩主であった森長成が領地を没収された際、病気を理由に辞退した水野勝種の代わりに、松平直明と共に津山城の受け取り役という重要な役割を担いました。

元禄14年（1701年）に起こった松之大廊下での刃傷事件においては、吉良義央を見舞う使者として鈴木団右衛門を派遣しています。また、元禄15年12月14日（1703年1月30日）の元禄赤穂事件では、鉄砲洲において引き揚げる赤穂義士たちを咎め、その通行を阻止したという記録が残っています。

宝永3年（1706年）9月8日、忠囿は後継者に恵まれないまま小浜で死去しました。享年37歳という若さでした。そのため、分家にあたる敦賀藩から酒井忠音を養子に迎え、家督を継がせることとなりました。

系譜

父：酒井忠隆
母：島津綱久の娘
正室：土井利益の娘
養子：酒井忠音 - 酒井忠稠の次男

関連項目

小浜城：忠囿が藩主を務めた小浜藩の居城。
赤穂浪士：元禄赤穂事件に関わった浪士たち。

酒井忠囿は、短い生涯の中で小浜藩の藩主として、また幕府の役人として、様々な出来事に関わりました。特に、赤穂事件における彼の行動は、後世に様々な議論を呼んでいます。

脚注

* 史料によっては、忠囿の行動について異なる解釈がなされている場合があります。

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