酒井順吉

酒井順吉：将棋界に刻まれた足跡

酒井順吉（さかいじゅんきち）氏は、1949年6月18日生まれの将棋棋士である。2006年の引退まで、将棋界で長く活躍した棋士の一人として知られる。兵庫県明石市出身。棋士番号は125番。

プロへの道：藤内道場から奨励会へ

小学校4年生から神戸市の藤内道場に通い、将棋の腕を磨いた酒井氏。中学2年生の頃にはプロ棋士を志し、1966年に奨励会に入会。1970年代には旧制度の三段リーグ（奨励会A組）に参加。1971年度後期には関西優勝を果たし、プロ入りのチャンスを得たものの、東西決戦で田丸昇氏に敗れ、昇段を逃すという悔しい経験もしている。その後も努力を続け、1976年3月、12勝4敗の成績で26歳にしてプロ入りを果たした。

プロ棋士としての活躍：王位戦リーグ入りと順位戦の苦闘

プロ入り1年目となる1976年度には、第18期王位戦リーグ入りを果たすなど活躍を見せ、20勝を超える好成績を収めた。これは酒井氏の現役時代における最高の成績となった。1978年には第17期十段戦予選で谷川浩司氏らを破り、5回戦に進出するなど、才能を垣間見せた。
しかし、順位戦では19年間C級2組で指し続けた後、1996年にはフリークラスに陥落。その後は順位戦復帰を目指すも叶わず、2006年に引退という決断に至った。

棋風：変化に富んだスタイル

酒井氏の棋風は時代とともに変化していった。プロ入り当初は矢倉を好んで指していたが、その後はひねり飛車を多く指す時期もあった。現役最後の数年間は、主に四間飛車を指す振り飛車党として知られていた。

人物像：幼少期の病と不屈の精神

2歳の頃に急性肺炎で生死の境をさまよい、小学生時代も体が弱かった酒井氏。それでもプロ棋士を目指し、努力を続けたその精神力は、多くの将棋ファンに感動を与えた。

昇段履歴と主な成績

酒井順吉氏の棋士生活は、順風満帆とは言い難い道のりであった。しかし、その努力と粘り強さは、後進の棋士たちに大きな影響を与え続けている。彼の将棋人生は、まさに不屈の精神の物語と言えるだろう。

脚注

特になし

関連項目

将棋棋士一覧

外部リンク

酒井順吉｜棋士データベース｜日本将棋連盟

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