酒梅組

酒梅組の歴史と現在

概要

酒梅組（さかうめぐみ）は、大阪府大阪市西成区を本拠地とする博徒系指定暴力団である。2023年末時点での構成員は約10人にとどまり、同じ指定暴力団の中でも最も小規模な組織となっている。

歴史

創設と初代の時代

酒梅組は、1873年に生まれた初代・鳶梅吉によって設立された。彼は10代半ばから賭場に出入りし、会津小鉄の若頭である長谷川伊三郎に師事。実弟たちと共に大阪難波を中心に勢力を拡大していった。鳶は1933年に病気で亡くなり、その後は田中勇吉が2代目として継承した。

戦中戦後の変遷

しかし、田中は1935年に亡くなり、組織は混乱の時期を迎える。戦後、松山庄次郎が三代目を襲名し、彼のもとで組織は安定し、山口組との関係も強化される。また、松山は全日本プロレス協会の会長経験も持っており、社会的な影響力を持つ存在となった。1961年に松山が亡くなると、中納幸男が四代目を継承し、谷口正雄が五代目となる。

法的地位の獲得と衰退

1993年には大阪府公安委員会から指定暴力団として認定され、以降は警察の取り締まりが強化。2003年には、酒梅組系の建設会社が政治家の秘書の給与を肩代わりした事件が報じられ、組織への風当たりがさらに厳しくなった。

2010年、南喜雅が八代目を継承するものの、2013年に彼は病気療養のため引退。その後、吉村光男が九代目を継承したが、彼は神戸山口組を支持する立場を取った。2018年には木下政秀が十代目を継承し、組の体制が一新された。

現在の状況

再度、木下は組の体制を見直し、舎弟頭や若頭補佐を含む新たな組織図が形成された。しかし、指定暴力団としての地位を得てからは、警察による締め付けや賭場の経営環境の悪化により、組織の力は衰えていった。最近の状況では、顧客の高齢化も影響し、今後の維持が課題となっている。

組織図（2023年10月時点）

現在の組長は木下政秀であり、彼を中心に組織が運営されている。以下は主要な役職のリストである：

• - 組長: 木下政秀
• - 若頭: 金石盛栄（金石会会長）
• - 本部長: 早川公裕
• - 若頭補佐兼事務局長: 中田一成
• - 若頭補佐: 秋元天志、池田貴紀

このように、酒梅組は長い歴史を持ちながらも、今は厳しい状況に置かれている。過去の栄光と現在の課題を抱える組織として、今後の行く先を見つめている。

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