酒田市民会館「希望ホール」

酒田市民会館「希望ホール」

酒田市民会館「希望ホール」は、山形県酒田市にある多目的ホールです。2004年7月3日に酒田市役所の隣に開館しました。酒田市が管理・運営を行っており、地域文化の振興に重要な役割を果たしています。

特徴

希望ホールは、山形県内でも特に音響設備の整ったホールとして知られています。クラシック音楽のコンサートを主な目的として設計されたシューボックス型のホールであり、その優れた音響環境は、多くの音楽家や観客から高い評価を受けています。また、有名アーティストによる音楽ライブも頻繁に開催され、地域住民にとって欠かせない文化施設となっています。

施設概要

希望ホールには、以下の施設が備わっています。

大ホール

• - 舞台面積：約700m²
• - 客席面積：約1,120m²
• - 定員：1,287名（1階836席、2階451席、車椅子スペース4席）

大ホールは、シューボックス型と呼ばれる形状で、クラシック音楽の演奏に最適な音響効果を生み出すように設計されています。2階席には、サイドバルコニーのロイヤルボックス席が設けられており、舞台開口高さを自在に調節できる可動プロセニアム幕も備えています。

小ホール

• - 約180m²
• - 定員：150名程度（移動椅子設置の場合）

小ホールは、主にリハーサル会場として利用されています。

その他

• - 楽屋1～7（約16～41m²）
• - 練習室1～3（練習室1 約138m²、練習室2・3 約28m²）
• - 会議室（約35m²）
• - 託児室（約27m²）

楽屋が足りない場合は、練習室を楽屋として利用することも可能です。

設計・施工

• - 計画：酒田市
• - 設計監理：本間利雄設計事務所
• - 建築：鹿島・みなとJV
• - 舞台機構・吊物工事：三精輸送機
• - 舞台照明工事：東芝ライテック
• - 舞台音響工事：不二音響
• - 舞台計画：シアターワークショップ
• - 音響全般：永田音響設計

沿革

1962年、酒田市には1,100席を収容する旧市民会館が建設され、42年間にわたり文化の中心として親しまれてきました。しかし、施設の老朽化が進んだため、市は新市民会館の建設を決定。2004年2月に現在の希望ホールが竣工しました。

建設にあたっては、2002年に指名競争入札で入札を予定していた5つのJV全てが入札を辞退するという事態も発生しました。これは、市が公表した入札予定価格が、各JVにとって利益が見込めないと判断されたためです。

また、2008年に公開された映画『おくりびと』では、劇中のオーケストラによるコンサートシーンの撮影に希望ホールが使用されました。

酒田希望音楽祭

希望ホールでは、2004年に小澤征爾が指揮する新日本フィルハーモニー交響楽団によるコンサートが開催されたことを記念して、2005年より「酒田希望音楽祭」が毎年開催されています。この音楽祭は、「音楽と芸術が自然にとけあう潤いのあるまちづくりをすすめる」ことを理念としており、毎年6月から10月にかけて開催されます。

音楽祭では、「支援事業」と「協賛事業」の2種類の事業が行われ、対象となった事業には、施設利用料等の特別減免が適用されます。

支援事業

市民向けに開催する音楽関係事業で、音楽家を志す若手の育成・人材育成に寄与することを目的としています。対象は、非定期の3公演程度に限られています。

協賛事業

音楽祭期間中に開催される音楽関係の事業が対象となり、過去に数回開催実績のあるものなども対象となります。

アクセス

• - 所在地：山形県酒田市本町2-2-10
• - JR酒田駅より車で約5分
• - 庄内交通バス「中町」下車徒歩2分
• - 市営循環バス「市役所東」または「市役所西」下車徒歩0分
• - 庄内空港より車で約20分、シャトルバス「中町」下車徒歩2分
• - 山形道 酒田ICから車で約15分

外部リンク

• - 酒田市民会館「希望ホール」
• - 永田音響設計News 酒田市民会館「希望ホール」

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