野中悠樹
野中悠樹（のなか ゆうき、1977年12月10日生）は、日本を代表するプロボクサーの一人です。兵庫県尼崎市に生まれ、日本スーパーウェルター級、OPBF東洋太平洋スーパーウェルター級、OPBF東洋太平洋ミドル級、元WBOアジアパシフィックミドル級、そしてOPBF東洋太平洋スーパーミドル級と、多岐にわたるタイトルを獲得しました。
高校卒業後、バイク事故を経験したことがきっかけでボクシングの世界に入ります。アマチュアでは2戦2勝の戦績を残し、プロへと転向しました。1999年11月22日、神戸市でのプロデビュー戦では1回KO勝利を飾り、幸先の良いスタートを切りました。
プロ初期には、2000年5月に現役京都大学医学部生ボクサーとして注目されていた川島実に判定で敗れ初黒星を喫します。その後も新人王戦に複数回挑戦するものの、タイトルには手が届きませんでした。2003年3月にはスーパーウェルター級に階級を上げ、初の6回戦を勝利で飾るなど、着実に経験を積んでいきます。
クレイジー・キムや石田順裕といった実力者との対戦を経て、タイトル戦線に絡むようになります。2007年10月にはOPBF東洋太平洋スーパーウェルター級王座決定戦に出場しますが、日高和彦に判定で敗れ、戴冠はなりませんでした。
2008年9月22日、空位となっていた日本スーパーウェルター級王座決定戦で古川明裕と対戦。この試合で8回TKO勝利を収め、念願の日本王座を獲得します。王座獲得後も音田隆夫、新井恵一といった強豪挑戦者を退け、2度の防衛に成功しました。
キャリアの中で、野中は複数のボクシングジムに所属しました。尼崎ボクシングジムからキャリアをスタートさせ、仲里・ATSUMIボクシングジムへ移籍。同ジムの分裂に伴い渥美ボクシングジムへ。その後、井岡弘樹ボクシングジムを経て、再び渥美ジムへ戻り、現在はミツキボクシングジムに所属しています。
2009年6月20日、リングネームを改めた飛天かずひこの持つOPBF東洋太平洋スーパーウェルター級王座に挑戦します。1年8ヶ月前の敗戦の借りを返すべく臨んだこの再戦では、8回負傷判定ながら勝利を収め、東洋太平洋王座を獲得。この活躍により、東日本ボクシング協会から月間敢闘賞を受賞しました。
しかし、同年11月には日本・OPBF両王座統一戦で柴田明雄に判定で敗れ、両タイトルを失います。
一時タイトルから遠ざかりますが、2014年8月10日、空位となった日本スーパーウェルター級王座決定戦で長島謙吾を下し、4年9ヵ月ぶりに日本王座への返り咲きを果たしました。この2度目の戴冠以降、チャーリー太田、細川貴之、斉藤幸伸丸、清水優人、丸木凌介、切間庸裕といった強敵を相手に6度の防衛に成功。日本王座を通算8度防衛し、2017年3月に王座を返上しました。
日本王座返上後も、海外や他団体のタイトルを目指し挑戦を続けます。WBOオリエンタル王座やIBF挑戦者決定戦に挑むも、戴冠はなりませんでした。
年齢を重ねるにつれて、野中は日本のボクシング界における年長記録を次々と塗り替えていきます。2019年1月には男子現役年長記録で西澤ヨシノリを抜き国内2位に。そして、2019年2月24日にはOPBF・WBOアジアパシフィックミドル級王者の細川チャーリー忍に挑戦し、41歳2ヶ月でWBOアジアパシフィック王座を獲得。これはJBC公認タイトルとしては男子史上最年長記録となりました。
WBOアジアパシフィック王座は2度防衛しましたが、2022年7月24日、能嶋宏弥にTKOで敗れ王座を失いました。
王座陥落後も野中は現役を続行。2023年9月には45歳9ヶ月で勝利を収め、横田広明が持っていた国内男子最高齢勝利記録を更新。同年12月には46歳6日で自身の記録をさらに更新し、国内男子最年長KO勝利記録も樹立しました。
そして2024年4月6日、空位となっていたOPBF東洋太平洋スーパーミドル級王座決定戦で、元IBF世界ミドル級王者のサム・ソリマンと対戦。この試合に判定で勝利し、46歳3ヶ月でのOPBF王座獲得という、日本人プロボクサー歴代最年長での王座戴冠記録を樹立しました。さらに、この勝利によって、クレイジー・キム、ランディ・スイコに次いで史上3人目（日本出身としては2人目）のOPBF男子3階級制覇という偉業を達成しました。
2024年11月時点では、国内現役選手として恵良敏彦に次ぐ年長選手であり、その戦績はプロ54戦38勝（11KO）13敗3分に及びます。2025年4月にはOPBF・WBOアジアパシフィック王座統一戦も予定されており、前人未踏の記録更新に挑み続けるベテランボクサーです。
第29代日本スーパーウェルター級王座
第27代OPBF東洋太平洋スーパーウェルター級王座
第36代日本スーパーウェルター級王座
第51代OPBF東洋太平洋ミドル級王座
WBOアジアパシフィックミドル級王座
第19代OPBF東洋太平洋スーパーミドル級王座
キャリアの始まり
高校卒業後、バイク事故を経験したことがきっかけでボクシングの世界に入ります。アマチュアでは2戦2勝の戦績を残し、プロへと転向しました。1999年11月22日、神戸市でのプロデビュー戦では1回KO勝利を飾り、幸先の良いスタートを切りました。
プロ初期には、2000年5月に現役京都大学医学部生ボクサーとして注目されていた川島実に判定で敗れ初黒星を喫します。その後も新人王戦に複数回挑戦するものの、タイトルには手が届きませんでした。2003年3月にはスーパーウェルター級に階級を上げ、初の6回戦を勝利で飾るなど、着実に経験を積んでいきます。
クレイジー・キムや石田順裕といった実力者との対戦を経て、タイトル戦線に絡むようになります。2007年10月にはOPBF東洋太平洋スーパーウェルター級王座決定戦に出場しますが、日高和彦に判定で敗れ、戴冠はなりませんでした。
日本王座獲得とジム移籍
2008年9月22日、空位となっていた日本スーパーウェルター級王座決定戦で古川明裕と対戦。この試合で8回TKO勝利を収め、念願の日本王座を獲得します。王座獲得後も音田隆夫、新井恵一といった強豪挑戦者を退け、2度の防衛に成功しました。
キャリアの中で、野中は複数のボクシングジムに所属しました。尼崎ボクシングジムからキャリアをスタートさせ、仲里・ATSUMIボクシングジムへ移籍。同ジムの分裂に伴い渥美ボクシングジムへ。その後、井岡弘樹ボクシングジムを経て、再び渥美ジムへ戻り、現在はミツキボクシングジムに所属しています。
東洋太平洋王座の獲得と失冠
2009年6月20日、リングネームを改めた飛天かずひこの持つOPBF東洋太平洋スーパーウェルター級王座に挑戦します。1年8ヶ月前の敗戦の借りを返すべく臨んだこの再戦では、8回負傷判定ながら勝利を収め、東洋太平洋王座を獲得。この活躍により、東日本ボクシング協会から月間敢闘賞を受賞しました。
しかし、同年11月には日本・OPBF両王座統一戦で柴田明雄に判定で敗れ、両タイトルを失います。
再度の日本王座戴冠と防衛ロード
一時タイトルから遠ざかりますが、2014年8月10日、空位となった日本スーパーウェルター級王座決定戦で長島謙吾を下し、4年9ヵ月ぶりに日本王座への返り咲きを果たしました。この2度目の戴冠以降、チャーリー太田、細川貴之、斉藤幸伸丸、清水優人、丸木凌介、切間庸裕といった強敵を相手に6度の防衛に成功。日本王座を通算8度防衛し、2017年3月に王座を返上しました。
年齢を重ねてなお挑戦
日本王座返上後も、海外や他団体のタイトルを目指し挑戦を続けます。WBOオリエンタル王座やIBF挑戦者決定戦に挑むも、戴冠はなりませんでした。
年齢を重ねるにつれて、野中は日本のボクシング界における年長記録を次々と塗り替えていきます。2019年1月には男子現役年長記録で西澤ヨシノリを抜き国内2位に。そして、2019年2月24日にはOPBF・WBOアジアパシフィックミドル級王者の細川チャーリー忍に挑戦し、41歳2ヶ月でWBOアジアパシフィック王座を獲得。これはJBC公認タイトルとしては男子史上最年長記録となりました。
WBOアジアパシフィック王座は2度防衛しましたが、2022年7月24日、能嶋宏弥にTKOで敗れ王座を失いました。
歴代最高齢記録の樹立とOPBF3階級制覇
王座陥落後も野中は現役を続行。2023年9月には45歳9ヶ月で勝利を収め、横田広明が持っていた国内男子最高齢勝利記録を更新。同年12月には46歳6日で自身の記録をさらに更新し、国内男子最年長KO勝利記録も樹立しました。
そして2024年4月6日、空位となっていたOPBF東洋太平洋スーパーミドル級王座決定戦で、元IBF世界ミドル級王者のサム・ソリマンと対戦。この試合に判定で勝利し、46歳3ヶ月でのOPBF王座獲得という、日本人プロボクサー歴代最年長での王座戴冠記録を樹立しました。さらに、この勝利によって、クレイジー・キム、ランディ・スイコに次いで史上3人目（日本出身としては2人目）のOPBF男子3階級制覇という偉業を達成しました。
2024年11月時点では、国内現役選手として恵良敏彦に次ぐ年長選手であり、その戦績はプロ54戦38勝（11KO）13敗3分に及びます。2025年4月にはOPBF・WBOアジアパシフィック王座統一戦も予定されており、前人未踏の記録更新に挑み続けるベテランボクサーです。
獲得タイトル
第29代日本スーパーウェルター級王座
第27代OPBF東洋太平洋スーパーウェルター級王座
第36代日本スーパーウェルター級王座
第51代OPBF東洋太平洋ミドル級王座
WBOアジアパシフィックミドル級王座
第19代OPBF東洋太平洋スーパーミドル級王座
もう一度検索
【記事の利用について】
タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。
【リンクついて】
リンクフリーです。