野崎眞一

野崎眞一：昭和歌謡を彩った作曲家の軌跡

野崎眞一（のざき しんいち）は、1931年1月28日に愛知県半田市で生まれ、2014年1月27日に肺炎のため82歳で生涯を閉じた、昭和歌謡界を代表する作曲家の一人です。その作品は、石原裕次郎、八代亜紀といった大物歌手によって歌われ、数々のヒット曲として時代を彩りました。

デビューから専属作曲家へ

野崎が作曲家としてデビューしたのは1957年、26歳の時でした。藤島桓夫が歌う「俺らは東京へ来たけれど」が、日本マーキュリーレコードから発売され、作曲家としての第一歩を踏み出しました。初期は「野崎眞一」と表記していました。1958年にはテイチクレコードの専属作曲家となり、その才能を開花させていきます。

石原裕次郎、八代亜紀との出会い

野崎眞一の作曲家人生において、石原裕次郎と八代亜紀との出会いは非常に大きなものでした。石原裕次郎には「星屑のブルース」（1965年）、「夜霧の慕情」（1966年）など、数々の楽曲を提供しました。また、八代亜紀には、「もう一度逢いたい」（1976年）、「愛の終着駅」（1977年）といった、彼女の代表作となる楽曲を提供。これらの曲は、八代亜紀を2年連続で日本レコード大賞最優秀歌唱賞受賞に導き、野崎眞一の名を歌謡界に轟かせました。

地域への貢献と晩年

2002年8月17日には、長年の音楽活動と地域文化への貢献が認められ、故郷である半田市から「半田市栄誉賞」を授与されました。2003年には、第45回日本レコード大賞功労賞を受賞し、その功績が改めて評価されました。また、古賀政男が創設した古賀ギター歌謡学院で教鞭を執り、後進の育成にも尽力しました。

2014年1月27日、肺炎のため逝去。その死後、第56回日本レコード大賞で功労賞を受賞し、改めてその偉大な足跡が讃えられました。

主要ディスコグラフィー

藤島桓夫「俺らは東京へ来たけれど」（1957年）
真木不二夫「旅路の雨」（1957年）
仲代達矢「小雨の駐車場」（1958年）
石原裕次郎
「星屑のブルース」（1965年）
「夜霧の慕情」（1966年）
「夜のめぐり逢い」（1979年）
「夜明けの街」（1980年） - テレビドラマ『西部警察』主題歌
北の富士勝昭「ネオン無情」（1967年）
木立じゅん「484のブルース」（1968年、補作曲）
八代亜紀
「もう一度逢いたい」（1976年）
「女の燈台」（1976年）
「愛の終着駅」（1977年）
「故郷へ…」（1978年）
「涙の最終列車」（1984年）
* 泉ちどり「おんな傘」（2007年）

野崎眞一は、昭和歌謡の黄金時代を築き上げた作曲家として、その作品は今もなお多くの人々に愛され続けています。彼のメロディは、時代を超えて人々の心に響き、歌謡史にその名を深く刻んでいます。

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