金丸町 (前橋市)

金丸町（かなまるまち）

概要

金丸町は、群馬県前橋市の北部に位置する地名である。赤城山の南麓に広がるこの地域は、2013年時点でおよそ1.92平方キロメートルの面積を有し、郵便番号は371-0121となっている。この地名は1952年に初めて設けられた。

地理

赤城山の緩やかな斜面、その南側に位置する金丸町は、豊かな自然環境に恵まれている。町の南部には、市民の憩いの場である前橋市運営の嶺公園が広がっており、緑豊かな景観を形成している。赤城山御領地の一部であった歴史的背景を持つ地形である。

歴史

金丸町という地名は、比較的新しい時代に成立したものである。その起源は1952年に遡り、かつて赤城山御領地であった地域の一部、具体的には字赤城山と呼ばれていたあたりが、当時の芳賀村の大字として区画されたことに始まる。

その後、行政区画の変更に伴い、1954年4月1日には、芳賀村が周辺の1町5村（元総社村、上川淵村、下川淵村、桂萱村、群馬郡東村、総社町）とともに前橋市に編入された。これに伴い、芳賀村の大字であった地域は「前橋市金丸町」として新たにその名を刻むこととなった。この編入により、金丸町は前橋市の一部として歩み始めたのである。

歴史を辿ると、2004年に大胡町が前橋市に編入された際の経緯も特筆される。金丸町の東側に位置していた大胡町金丸は、前橋市との合併に際し、既存の金丸町との混同を避けるため、町名を「東金丸町」と改称することとなった。この出来事は、両地域のかつての繋がりと、行政区画の変遷を示す興味深い事例と言える。

また、交通網の整備も町の歴史において重要な節目となった。1993年4月1日、町内を通過していた群馬県道大間々宮城子持線が、国の主要幹線道路である国道353号に昇格した。これにより、金丸町内に初めて国道が通ることになり、地域へのアクセス性が向上した。

さらに近年では、町の属する前橋・赤城地域全体が、スローライフを推進する国際的な運動であるチッタスロー国際連盟に加盟したことが挙げられる。2017年5月12日に正式に加盟が認められ、金丸町もまた、地域の特性である自然や伝統文化を守り、質の高い生活を目指すこの取り組みの一翼を担うこととなった。

交通

金丸町内には、現在、旅客用の鉄道駅は存在しない。道路網としては、1993年に昇格した国道353号が主要な幹線道路として町内を貫通している。一方で、県道は町域内を通っていない。

施設

町内には、地域住民や訪問者が利用できる施設として「AKAGI芝SPORTS」などが存在する。

参考文献

本記事の作成にあたっては、以下の文献を参照した。

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 10 群馬県』角川書店、1988年7月8日。ISBN 4-04-001100-7。

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