金山トンネル

金山トンネルの概要

金山トンネル（かなやまトンネル）は、香川県坂出市に位置する国道11号坂出丸亀バイパスにあるトンネルです。このトンネルは、金山（280.8m）と常山（283.2m）の鞍部に形成されており、北側には上りトンネル（高松方面行き）、南側には下りトンネル（松山方面行き）が設けられています。これにより、国道11号を通る交通を円滑にし、坂出市中心部をバイパスする構造が実現されています。

トンネルの前後はS字状のバイパスが設計されているため、上りトンネルと下りトンネルでは長さに違いがあり、下りトンネルの方が約95m長くなっています。主に自動車が通行するために設計されていますが、このバイパスは一般国道であり、トンネル内には歩道が整備されているため歩行者や自転車も利用することができます。また、特徴的なのは、トンネル内の走行制限が厳密に設けられていないため、原動機付自転車などの低速車も通行可能です。

このトンネルを挟む上氏部交差点から津ノ郷交差点間の約6.5kmにわたる区間は、全ての主要交差点が立体交差となっており、平面交差による信号機はたったの2ヵ所に過ぎません。カーブの線形も良好であることから、四国地方整備局により「走りやすさSランク」の区間と認定されています。つまり、このエリアは四国の全般において最も走行が快適な自動車道と言えるでしょう。

この区間では、スムーズな交通のため車両の流れは非常に速く、しばしば時速80km/hを超える速度で走行しています。そのため、白バイによる取締りが行われ、下り線には速度違反を監視するオービスも設置されています。通行する際は速度に十分注意しなければなりません。

金山トンネルは、開通以来国道11号で最も長いトンネルとして知られていましたが、1997年に徳島県鳴門市に三津トンネルが完成し、その座を譲ることとなりました。

沿革

金山トンネルの建設は、1979年の北側トンネル（現在の上りトンネル）が完成したことから始まります。1982年には坂出丸亀バイパスが一部供用開始され、北側トンネルが開通しました。続いて1987年に南側トンネル（現在の下りトンネル）が完成し、1988年3月には4車線の供用に伴い、南側トンネルも開通しました。

トンネルの詳細

• - 延長

- 上りトンネル：480m
- 下りトンネル：575m

• - 高さ：4.5m
• - 幅員：9.5m
• - 車線：4車線（2車線×2本）
• - 最高速度：法定速度は60km/h
• - 道路管理者：国土交通省四国地方整備局 香川河川国道事務所 善通寺国道維持出張所

関連項目

• - 四国地方の道路一覧
• - 延長別日本の道路トンネルの一覧

金山トンネルの存在は、地域の交通インフラにとって重要な役割を果たしており、トンネルの設計や開通から40年以上経った今でも、その利便性は変わらず利用者に支持されています。

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