金沢将棋

金沢将棋について

金沢将棋（かなざわしょうぎ）は、将棋のソフトウェアプログラムであり、金沢伸一郎によって開発されました。このプログラムは、1990年代から早くもその名を広め、特に選択的探索と前向き枝刈りの手法を融合させた独創的なアプローチで知られています。これは、将棋プレーヤーの経験則を探索延長の判断に織り込むという新たな試みでもあり、その高い棋力によって多くのファンを魅了しました。

金沢将棋は、1996年に初めて参加した世界コンピュータ将棋選手権で、その競技力を証明しました。初参加からわずか3回の優勝（1996年、1999年）を果たし、さらには準優勝3回（1997年、1998年、2001年）といった驚異的な成績を残しています。また、金沢将棋の前身であるソフト「極（きわめ）」も同選手権で優勝を果たしており、そのレガシーは継承されています。

1997年5月には、アマチュア将棋連盟が主催するB級レーティング大会に参加し、プログラムとして初めて人間同士の将棋大会に名乗りを上げました。この大会では、全戦全勝という素晴らしい成績を収め、多くの注目を集めました。

その後、金沢将棋は2004年以降、世界コンピュータ将棋選手権の決勝に進出しておらず、2006年以降は出場もしていないものの、市販ソフトとしての開発は続いています。2008年6月には「金沢将棋2008」が発売され、今もなお新しいソフトがリリースされています。

市販タイトルとプラットフォーム

金沢将棋は、PlayStationやセガサターン、NINTENDO 64をはじめ、Microsoft Windows向けのゲームとしても広く利用されています。また、iアプリやEZアプリ、Androidアプリ、iPadアプリなども手がけており、Yahoo!ゲームでもプレイ可能です。さまざまなプラットフォームでの展開により、多くのユーザーに楽しさ提供しています。

市販ソフトの一覧

• - 金沢将棋'95 - PlayStation（1995年4月21日、セタ）
• - 金沢将棋 - セガサターン（1995年11月24日、セタ）
• - 最強羽生将棋 - NINTENDO 64（1996年6月23日、セタ）
• - 金沢将棋 月 - PlayStation（1999年5月20日、セタ）
• - 100万人のためのお得セット 3D囲碁・将棋・麻雀 - Windows（2011年9月9日、アンバランス）
• - 爆発的シリーズ 100万人のための3D将棋 ～金沢将棋レベル100～ - Windows（2012年4月27日、アンバランス）
• - 金沢将棋 〜レベル300〜 - Nintendo Switch（2018年4月26日、アンバランス）
• - 金沢将棋 〜レベル300〜 - PlayStation 4|PlayStation_4（2018年12月14日、アンバランス）
• - Kanazawa Shogi lite - Android（アンバランス）
• - Kanazawa Shogi 2 - Android（アンバランス）

評価

金沢将棋のセガサターン版は、セガサターンマガジンのソフトレビューにおいて17点（平均5.66点）を獲得しました。レビュアーからは、コンピュータの棋力の高さが評価され、多くの将棋ソフトと打ち勝ってきた人に向けた内容であるとされました。特に、棋譜の読み上げ機能や10秒将棋の実装が好評で、操作も快適であると述べられています。一方で、思考時間のばらつきや忍耐力の必要性も指摘されており、棋力だけでなく精神的な準備も求められるソフトと言えるでしょう。

このように、金沢将棋はその将棋界での成績や革新性だけでなく、ユーザーに対しても幅広く受け入れられているプログラムです。

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