鈴木さえ子
鈴木さえ子（すずき さえこ）は、1957年3月14日生まれの日本のミュージシャンであり、作曲家、ドラマー、キーボーディストとして知られています。本名は鈴木左衛子（すずきさえこ）。彼女は、松尾清憲がボーカルを務めるポップスバンド「シネマ (CINEMA)」のオリジナルメンバーとして、1980年に鈴木慶一のプロデュースでメジャーデビューしました。
幼少期からクラシックピアノを習っていた鈴木は、姉の影響でロックに目覚め、高校2年生の時にドラムを始めました。桐朋学園大学短期大学部でピアノを専攻する傍ら、アルバイトでドラムセットを購入し、バンド活動を続けました。
1976年には、青山学院大学のガールズロックバンド「メドゥーサ」に加入しましたが、バンドは女性蔑視的な扱いや不遇な状況の中で解散。その後、いくつかのバンドを経て、1978年頃には女性フュージョンバンド「ベアトリーチェ」に加入し、ヤマハの『EastWest'79』レディース部門でグランプリを獲得しました。しかし、メンバーの就職や結婚により、このバンドも解散しました。
1979年秋頃、松尾清憲を中心に結成された「シネマ」にドラマーとして加入し、翌1980年にCBSソニーからシングル『グッバイ・ハートブレイク』でメジャーデビューを果たしました。当時、女性ドラマーは珍しく、注目を集めました。シネマは鈴木慶一がプロデュースを担当し、大瀧詠一や近田春夫がアルバムに推薦文を寄せるなど、期待の新人バンドでした。1981年にファーストアルバム『Motion Picture』、シングル『君のプリズナー』をリリースしましたが、セールスには恵まれず、3枚目のシングル『雨のチャイナタウン』をリリース後に解散しました。
シネマ解散後、鈴木さえ子はスタジオミュージシャンやCM音楽作家として活動を開始しました。また、FILMS、坂本龍一のバンド「B-2 Units」、立花ハジメのバンド「H」など、複数のバンドに並行して参加しました。忌野清志郎と坂本龍一のシングル『い・け・な・いルージュマジック』では、音楽番組でドラムを演奏する姿が放送され、大きな話題となりました。この頃には、ビートたけしのバックでドラムを叩く姿を見た泉谷しげるから声をかけられ、1983年から1985年まで泉谷のライブサポートを務めました。
1982年には、細野晴臣が立ち上げたYENレーベルに移籍したFILMSに参加しましたが、アルバム制作は中断し、未発表の音源がお蔵入りとなりました。同年8月には、鈴木慶一と音楽ユニットを組み、楽曲制作を開始しました。
1983年7月、アルバム『I wish it could be Christmas everyday』でソロデビューを果たしましたが、実質的には鈴木慶一とのユニット「PSYCHO PERCHES」の作品です。同年には青山タワーホールでファーストコンサートを開催し、その後も1987年まで定期的にソロコンサートを開催しました。また、大貫妙子のツアーにも参加し、以降も何度かサポートを務めました。
1984年1月、鈴木慶一と結婚。6月にはセカンドアルバム『科学と神秘』をリリースし、ゲスト参加したリアル・フィッシュのメンバーとは、後々までライブやレコーディングを共にしました。同年9月には、日清チキンラーメンのCMソング『すぐおいしい、すごくおいしい』をレコーディングし、この楽曲は長年にわたりCMに使用されています。
1986年には、映画『ウホッホ探険隊』の音楽を担当し、毎日映画コンクール音楽賞を受賞しました。1987年には、ロンドンでレコーディングしたアルバム『スタジオ・ロマンチスト』を発売。このアルバムには、鈴木さえ子のマニアックなブリティッシュロック趣味を反映したゲストが多数参加しています。また、このアルバム制作中にXTCのアンディ・パートリッジから、XTCのメンバーに加わらないかと誘われたというエピソードも存在します。
1990年代には、育児のために音楽活動から一時的に遠ざかりましたが、2004年に復帰しました。復帰後は、『ケロロ軍曹』など、主にアニメの劇伴を手がけています。印象派音楽の流れを汲むソングライティングが特徴で、「ロック印象派」または「テクノ印象派」と自称しています。
2006年にはシネマが再結成し、セカンドアルバム『CINEMA RETURNS』をリリースしましたが、その後、鈴木さえ子はシネマのパーマネントメンバーから外れました。しかし、シネマやそのメンバーのライブにはゲストとして出演を続けています。
近年は、「鈴木さえ子 with TOMISIRO」としてライブ活動も行い、2019年には元シネマの一色進が率いるバンド「ジャック達」にボーカル・キーボード担当として加入するなど、精力的に活動を続けています。
彼女の作品は多岐にわたり、ソロアルバム、サウンドトラック、シングル、コンピレーションアルバムへの参加などがあります。主な作品には、『I wish it could be Christmas everyday』,『科学と神秘』,『緑の法則』,『スタジオ・ロマンチスト』などがあります。
また、数々のCM音楽を手がけ、日清チキンラーメンのCMソング『すぐおいしい、すごくおいしい』は特に有名です。アニメ作品では『ケロロ軍曹』、『輪廻のラグランジェ』、『マクロスΔ』などの音楽を担当しています。
鈴木さえ子は、ピアノ、キーボード、ドラム、パーカッション、マリンバ、ボーカルなど、多彩な楽器をこなすマルチプレイヤーです。彼女の音楽スタイルは、印象派音楽の影響を受けた独自のものです。
彼女の多才な音楽活動は、日本の音楽シーンに大きな足跡を残しています。
デビューと初期の活動
幼少期からクラシックピアノを習っていた鈴木は、姉の影響でロックに目覚め、高校2年生の時にドラムを始めました。桐朋学園大学短期大学部でピアノを専攻する傍ら、アルバイトでドラムセットを購入し、バンド活動を続けました。
1976年には、青山学院大学のガールズロックバンド「メドゥーサ」に加入しましたが、バンドは女性蔑視的な扱いや不遇な状況の中で解散。その後、いくつかのバンドを経て、1978年頃には女性フュージョンバンド「ベアトリーチェ」に加入し、ヤマハの『EastWest'79』レディース部門でグランプリを獲得しました。しかし、メンバーの就職や結婚により、このバンドも解散しました。
1979年秋頃、松尾清憲を中心に結成された「シネマ」にドラマーとして加入し、翌1980年にCBSソニーからシングル『グッバイ・ハートブレイク』でメジャーデビューを果たしました。当時、女性ドラマーは珍しく、注目を集めました。シネマは鈴木慶一がプロデュースを担当し、大瀧詠一や近田春夫がアルバムに推薦文を寄せるなど、期待の新人バンドでした。1981年にファーストアルバム『Motion Picture』、シングル『君のプリズナー』をリリースしましたが、セールスには恵まれず、3枚目のシングル『雨のチャイナタウン』をリリース後に解散しました。
ソロ活動と多岐にわたる活躍
シネマ解散後、鈴木さえ子はスタジオミュージシャンやCM音楽作家として活動を開始しました。また、FILMS、坂本龍一のバンド「B-2 Units」、立花ハジメのバンド「H」など、複数のバンドに並行して参加しました。忌野清志郎と坂本龍一のシングル『い・け・な・いルージュマジック』では、音楽番組でドラムを演奏する姿が放送され、大きな話題となりました。この頃には、ビートたけしのバックでドラムを叩く姿を見た泉谷しげるから声をかけられ、1983年から1985年まで泉谷のライブサポートを務めました。
1982年には、細野晴臣が立ち上げたYENレーベルに移籍したFILMSに参加しましたが、アルバム制作は中断し、未発表の音源がお蔵入りとなりました。同年8月には、鈴木慶一と音楽ユニットを組み、楽曲制作を開始しました。
1983年7月、アルバム『I wish it could be Christmas everyday』でソロデビューを果たしましたが、実質的には鈴木慶一とのユニット「PSYCHO PERCHES」の作品です。同年には青山タワーホールでファーストコンサートを開催し、その後も1987年まで定期的にソロコンサートを開催しました。また、大貫妙子のツアーにも参加し、以降も何度かサポートを務めました。
1984年1月、鈴木慶一と結婚。6月にはセカンドアルバム『科学と神秘』をリリースし、ゲスト参加したリアル・フィッシュのメンバーとは、後々までライブやレコーディングを共にしました。同年9月には、日清チキンラーメンのCMソング『すぐおいしい、すごくおいしい』をレコーディングし、この楽曲は長年にわたりCMに使用されています。
1986年には、映画『ウホッホ探険隊』の音楽を担当し、毎日映画コンクール音楽賞を受賞しました。1987年には、ロンドンでレコーディングしたアルバム『スタジオ・ロマンチスト』を発売。このアルバムには、鈴木さえ子のマニアックなブリティッシュロック趣味を反映したゲストが多数参加しています。また、このアルバム制作中にXTCのアンディ・パートリッジから、XTCのメンバーに加わらないかと誘われたというエピソードも存在します。
音楽活動の一時休止と復帰
1990年代には、育児のために音楽活動から一時的に遠ざかりましたが、2004年に復帰しました。復帰後は、『ケロロ軍曹』など、主にアニメの劇伴を手がけています。印象派音楽の流れを汲むソングライティングが特徴で、「ロック印象派」または「テクノ印象派」と自称しています。
近年の活動
2006年にはシネマが再結成し、セカンドアルバム『CINEMA RETURNS』をリリースしましたが、その後、鈴木さえ子はシネマのパーマネントメンバーから外れました。しかし、シネマやそのメンバーのライブにはゲストとして出演を続けています。
近年は、「鈴木さえ子 with TOMISIRO」としてライブ活動も行い、2019年には元シネマの一色進が率いるバンド「ジャック達」にボーカル・キーボード担当として加入するなど、精力的に活動を続けています。
ディスコグラフィー
彼女の作品は多岐にわたり、ソロアルバム、サウンドトラック、シングル、コンピレーションアルバムへの参加などがあります。主な作品には、『I wish it could be Christmas everyday』,『科学と神秘』,『緑の法則』,『スタジオ・ロマンチスト』などがあります。
また、数々のCM音楽を手がけ、日清チキンラーメンのCMソング『すぐおいしい、すごくおいしい』は特に有名です。アニメ作品では『ケロロ軍曹』、『輪廻のラグランジェ』、『マクロスΔ』などの音楽を担当しています。
その他
鈴木さえ子は、ピアノ、キーボード、ドラム、パーカッション、マリンバ、ボーカルなど、多彩な楽器をこなすマルチプレイヤーです。彼女の音楽スタイルは、印象派音楽の影響を受けた独自のものです。
彼女の多才な音楽活動は、日本の音楽シーンに大きな足跡を残しています。
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