鈴木登 (内務官僚)

鈴木登（すずき みのる）

鈴木登は、1893年（明治26年）3月25日に生まれ、没年は不明の日本の内務官僚です。静岡県小笠郡佐束村（現在の掛川市）出身。

経歴

1917年、東京帝国大学独法科を卒業後、内務省に入省しました。当初は地方官として、長野県北安曇郡長、北佐久郡長、内務部農商課長などを務めました。その後、長崎県理事官、千葉県書記官・学務部長、大阪府内務部長、高知県書記官・警察部長、岡山県書記官・警察部長、宮城県書記官・警察部長、香川県書記官・内務部長、京都府書記官・経済部長、内務省警保局警察講習所長と、要職を歴任しました。

1939年には青森県知事に、翌1940年には長野県知事に就任しました。長野県知事としては、戦時下の食糧増産、満蒙開拓移民の送出、信濃銀行の再生、治山治水事業の財源基礎の確立などに実績を上げました。特に戦時下における食糧増産への貢献は大きく、県民の生活を支える上で重要な役割を果たしました。

戦後、公職追放となり、一時的に公職から退きましたが、1951年に追放解除となりました。その後は広島県呉市長などを務め、地方行政に貢献しました。

家族・親族

実兄に、日本医師会理事などを務めた竹內薰兵がいます。

栄典

1940年（昭和15年）8月15日、紀元二千六百年祝典記念章を受章しました。

人物

鈴木登は、地方行政の専門家として、その手腕を発揮しました。特に、戦時下という困難な状況下においても、県民のために尽力した姿は、多くの人々に感銘を与えました。また、実直な人柄で、周囲からの信頼も厚かったとされています。

参考文献

長野県 『長野県政史』
赤羽篤外編 『長野県歴史人物大事典』郷土出版社、1989年。

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