銀座の踊子

銀座の踊子

1950年2月7日に公開された『銀座の踊子』は、宝映プロダクションの第一回作品であり、東宝が自主制作を再開した最初の作品でもあります。監督は田尻繁が務め、脚本は八尋不二が担当しました。モノクロ、スタンダードサイズで製作されています。

作品解説

この作品は、真鍋八千代と俵藤丈夫が中心となって設立された宝映プロダクションの第一作であり、東宝が自主制作を再開した最初の作品としても注目されました。監督の田尻繁は、PCL時代から阿部豐、瀧澤英輔、山本嘉次郎らの助監督を務めた後、本作で監督デビューを果たしました。撮影は『殿様ホテル』の曾田吉男（原節子の義弟）が担当しています。

出演者には、文学座'>[東京新聞]]のニュー・フェイス・ノミネーションで合格した山本眞理江、日劇ダンシング・チームから抜擢された荒川和子、大島由紀子、谷さゆりの4名がいます。また、金子信雄、高原駿雄]、渡辺篤、[[小夜福子、北沢彪など、実力派俳優たちが脇を固めます。劇中のレビュー場面では、灰田勝彦、笠置シヅ子、岸井明、益田隆、荻野幸久、あきれたぼういず、灰田晴彦とニュー・モアナ、後藤博とデキシー・ランダースなどの豪華な出演者に加え、日劇ダンシング・チーム250名が華麗なパフォーマンスを披露します。

あらすじ

物語は、きらびやかな東京の日劇を舞台に、レビューが繰り広げられる場面から始まります。ラインダンサーの瞳、マリ、由紀、光子は、それぞれソロダンスの候補として注目されていました。しかし、瞳はラインダンスに集団芸術の尊さを感じており、演出助手の笠原の薦めにも反対します。しかし、二人は互いに愛し合っていました。

マリには、戦前に愛を誓い合った永井という男がいました。しかし、彼は戦傷による発声障害と顔の傷跡に苦しみ、悪の道に走って密貿易団の一味となっていました。マスクで顔を隠してマリに会いに来ていた永井ですが、同じ一味の大塚が永井の使いでマリを訪れるうちに、二人の仲は深まっていきます。

華やかな公演も終盤に差し掛かり、次期公演の出演者が決定する日が来ました。可憐な光子は足を怪我し、医師から引退を宣告されてしまいます。ソロダンスは瞳に決定しますが、彼女はラインダンスへの思いを捨てきれず、このオファーを断ります。結果、ソロダンスは秀才型の努力家である由紀に決定しました。

そして、初日を迎えたレビュー公演。華やかな舞台の裏で、マリと大塚に裏切られた永井は復讐の鬼となり、拳銃を手に二人を追い詰めます。場内は騒然となり、警察が出動する事態となります。舞台は興奮の中、フィナーレへと向かいます。

キャスト

大川平八郎
北沢彪
小夜福子
金子信雄
荒川和子
山本真理江
灰田勝彦
岸井明
藤山一郎
笠置シヅ子

スタッフ

製作：山本紫朗
脚本：八尋不二
音楽：紙恭輔
撮影：会田吉男
美術：北辰雄
録音：藤好昌生
照明：伊藤一男
監督：田尻繁

もう一度検索