鋸南町営循環バス

鋸南町営循環バス

鋸南町営循環バス（きょなんちょうえいじゅんかんバス）は、千葉県安房郡鋸南町が展開している地域の便利な交通手段です。このバスは2002年1月1日に運行が開始され、初めの頃は館山日東バスが運行を担っていましたが、2020年に日東交通と合併したことにより、運行は日東交通館山営業所に移管されました。町ではこのバスを「赤バス・青バス ぐるっときょなん」と呼び、親しみを込めて紹介しています。

概要

この循環バスは、主に町内の交通が途切れている地域を補うことを目的に運行されています。具体的には、JR内房線の安房勝山駅と保田駅を経由し町内を循環するルートを確保しています。バスは同じ経路を逆回りで走行するため、北回り「赤バス」と南回り「青バス」に区分され、色分けによって利用者が視認しやすくなっています。また、専用の停留所にはナンバリングが施され、利用者にとっての利便性をさらに高めています。

なおこのバスは、日東交通が運行していた旧佐久間線・旧保田線の一部区間の廃止代替バスとしても機能しています。運行本数は平日、赤バス・青バス共に1日各5便で、土休日及び年末年始は1日各3便に減少します。加えて、毎年12月から翌年2月まで開催される「水仙まつり」に合わせて、保田駅と大崩間の臨時便も運行されています。

バリアフリーへの取り組み

鋸南町営循環バスでは、2018年に車椅子用のリフトが付いたバスを新たに導入しましたが、リフトを使用できる停留所は限られています。そのため、車椅子を利用される方は、事前の予約が必要となります。町の公式ウェブサイトでは、利用される便や乗降場所について前日までに連絡するよう案内しています。

沿革

• - 2002年1月1日: 運行開始。
• - 2003年3月: 発車時刻の見直し。
• - 2004年4月: 一部停留所への乗り入れ中止。
• - 2005年6月: 運行本数の見直し。
• - 2007年12月: 「水仙まつり」臨時便の運行開始。
• - 2018年: 車椅子用リフト付き新型車両の導入。

運賃と乗車券

運賃は比較的シンプルな体系を採用しており、最大5区間までの利用は200円、6区間以上は300円です。小学生以下や障害者手帳を持つ方には割引があり、また回数券や定期券も販売されています。特に、運転免許証を自主返納した65歳以上の町民には、専用回数券の交付があります。

路線

「大崩」停留所を起終点とし、髙松町内を一周するこのバスの停留所数は53あります。特定の区間にはフリー乗降区間も設定されています。赤バスの経路は、

大崩 → 湯沢 → 小保田 → 道の駅保田小学校 → 鋸南保田口 → 保田駅 → 中央公民館前 → 安房勝山駅 → 鋸南町役場前 → 佐久間郵便局前 → 奥山 → 佐久間ダム入口 → 大崩

となっており、青バスはこれと反対回りになっています。

車両

専用車両は三菱ふそう・ローザのマイクロバスで、北回りが「赤バス」、南回りが「青バス」というように、色分けされています。運行開始時に導入された初代車両は、街の文化を表現したデザインが施されています。2018年には新型が登場し、車椅子用のリフトを搭載しつつ、親しみやすいキャラクターをあしらったラッピングが施されています。このようなデザイン変更は地域の魅力を引き出す取り組みの一環とも言えます。

このように、鋸南町営循環バスは地域住民の交通手段として重要な役割を果たしているだけでなく、遊び心も駆使しながら町の発展に貢献しています。

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