鎮岑郡

鎮岑郡の歴史と位置

鎮岑郡（韓国語表記：진잠군）は、大田広域市の西南部を中心にあったかつての行政区域であり、現代の儒城区鎮岑洞と西区関雎洞、佳水院洞の近くに位置しています。この地域は朝鮮時代に忠清道公州牧儒城県に属しており、高宗32年である1895年に元々の名前から鎮岑郡に改編されました。さらに1914年に他の郡と合併し、現在の大田郡へと統一されました。

概要

鎮岑の「岑」という字は「小さな山」を意味しますが、特に九峰山の岩石の形状を指しています。そして鎮岑郡は、懐徳県や儒城県、公州牧の一部として朝鮮時代には機能していました。1895年には行政制度の改編により正式に鎮岑郡となり、現在は鎮岑小学校の近くにその官衙跡があると考えられています。

歴史的背景

この地域の先史時代の人類の痕跡は元内洞や細洞一帯から発見されており、大井洞では青銅器時代の遺跡が確認されています。また、馬韓時代には新臣釁国が存在しました。この時代は、温祚王や多婁王の時代に百済の領土に組み込まれることになり、その後もしばらく百済の支配下で小国体制が続くこととなりました。

百済時代の鎮岑には鎮峴縣が設置され、660年の百済滅亡と共に新羅の支配下に入ります。百済復興軍は、鶏龍山の東に位置する鎮峴城を拠点に抵抗しましたが、最終的には唐の将軍らの攻撃により鎮峴城が陥落することとなりました。この城は特徴的に二馬川に囲まれた山岳地域に立地していました。

757年、景徳王16年に行政体制が変更され、鎮嶺県へと改名され、黄山郡の属県として再編されます。その後、高麗時代には鎭岑県に改名され、以降この名前が引き継がれました。この時期には、鷄山洞に高麗青磁陶窯址が見られ、地域の工芸活動も行われていました。

1895年には、23府制の導入に伴い県制度が廃止され、鎭岑郡として公州府に管轄されることになります。翌年には忠清道が南北に分割され、忠清南道に組み入れられました。さらに、日本の植民地時代、1914年には郡面統合が行われ、鎭岑郡は大田郡に合併され、現在の鎮岑面と杞城面に再編されました。

鎮岑洞や鶏龍市の新都案面は現在の鎭岑面に含まれ、杞城洞、佳水院洞、関雎洞は杞城面の一部とされています。これらの地域は、歴史の中で数多くの変遷を経ながら、現在もなお多くの文化的、歴史的な意義を保持しています。

関連項目

• - 鎮岑洞
• - 大田郡
• - 大徳郡

このように、鎮岑郡の歴史は多くの王朝や地域の変遷を経ながら続いています。

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