鎮海線

鎮海線の概要

鎮海線（チネせん）は、大韓民国の慶尚南道昌原市に位置する昌原駅から、同市の鎮海区にある統海駅までを結ぶ鉄道路線です。この路線は韓国鉄道公社（KORAIL）が運営しており、全長21.2kmの距離にわたって7つの駅があります。現在、正式に設定されている定期旅客列車はなく、主に貨物列車のみが運行されています。

路線の歴史と運行状況

旅客列車の運行は、2012年11月1日以降のダイヤ改正により慶全線馬山駅と鎮海駅を結ぶムグンファ号が唯一の運行となりました。しかし、2015年1月31日にこのムグンファ号の定期運行も終了し、その後の4月には「鎮海軍港祭」にあわせて臨時列車が運行されたものの、それを最後に旅客列車は全て運行を停止しました。

旅客列車が運行されていた2012年以前は、セマウル号が運行されており、京釜線大邱と慶全線昌原を結ぶ区間で4往復が設定されていました。運行本数は2008年には増発されましたが、初期には2往復のみでした。さらに、その前の2006年には慶全線馬山から鎮海への通勤列車（旧トンイル号）が朝と昼の2往復設定されていました。

沿線の特徴

鎮海線沿線には、韓国の主要な車両メーカーである現代ロテムの昌原工場があり、鉄道車両の製造が行われています。また、韓国海軍の施設も点在しており、特に鎮海から統海間はほとんどが軍事施設に囲まれています。このため、民間人の立ち入りは厳しく制限されています。2016年10月31日までは、旅客列車も統海駅に乗り入れたことがありましたが、鎮海から統海間は軍関係者以外は禁止されていました。

しかし、毎年4月初旬に行われる「鎮海軍港祭」の期間中は、海軍基地が一般公開されるため、臨時列車の運行があり、一般の人も統海駅まで利用可能です。これにより、海軍の訓練や艦艇の展示を見ることができる機会が提供されています。

技術的側面

この路線で運行される旅客列車は、全て気動車によるものでした。しかし、過去には現代ロテムの昌原工場で製造された電車の試運転や回送のために、昌原駅から新昌原駅間が電化されていました。現在では、新昌原駅構内を除き、その電化設備は全て撤去されています。

駅一覧

現在、鎮海線に定期的な旅客列車の設定はないため、駅は主に貨物輸送の拠点として機能しています。全線は慶尚南道昌原市内に位置しており、地元の物流が支えられています。

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