長井繁夫

長井 繁夫

1948年1月4日、群馬県高崎市柴塚町に生まれた長井繁夫氏は、プロ野球選手として東京ヤクルトスワローズの前身球団などでプレーした元内野手です。

学生時代のキャリア

PL学園高校に進学し、野球部で三塁手として活躍しました。2年生エースの加藤英治投手を擁するチームの一員として、1965年の春の選抜高等学校野球大会に出場しました。チームは勝ち進みましたが、準々決勝で高松商業高校の小坂敏彦投手に抑えられ、惜しくも敗退しました。同年夏の大阪府予選では、後に日本プロ野球を代表するスピードスターとなる福本豊氏がいた大鉄高校との準決勝で敗れ、春夏連続での甲子園出場は実現しませんでした。PL学園時代のチームメイトには、後にプロの世界で活躍する福嶋久晃氏や得津高宏氏がいます。

高校卒業を控えた1965年のプロ野球ドラフト会議で、近鉄バファローズから3位で指名を受けましたが、長井氏はプロ入りの道を一旦見送り、中央大学へ進学しました。

中央大学では東都大学野球リーグでプレーし、入学後まもなく1年生の春季リーグからレギュラーポジションを獲得。その後、大学在学期間中の全てのリーグ戦に出場するという偉業を成し遂げました。エースとしてチームを牽引した宮本幸信投手を擁し、1967年春季リーグではチームを優勝に導きました。さらに同年の全日本大学野球選手権大会でも、決勝で慶應義塾大学のエース藤原真投手を打ち崩す活躍を見せ、大学日本一に輝きました。4年生時には、国際大会である第8回アジア野球選手権大会の日本代表にも選ばれています。

大学リーグでの通算成績は、103試合に出場し、375打数で94安打、打率.251、6本塁打、57打点という記録を残しました。守備面での評価も高く、二塁手として東都大学リーグのベストナインに4度選出されています。中央大学での同期には、後にプロ野球選手となった萩原康弘氏や末永正昭氏がいました。

プロ野球での歩み

大学での輝かしい実績が評価され、1969年のドラフト会議でアトムズ（現在の東京ヤクルトスワローズ）から3位指名を受け、プロ野球選手としてのキャリアをスタートさせました。背番号は37番（1970年 - 1976年）。

プロ入り後は内野手として一軍出場を目指しました。特に1972年シーズンには一軍での出場機会が増え、47試合に出場（うち二塁手として6試合に先発出場）し、打率.241を記録しました。同年は若手の登竜門であるジュニアオールスターゲームにも出場したほか、イースタンリーグ（二軍）では打撃が開花し、首位打者のタイトルを獲得するなど、二軍レベルでは傑出した成績を残しました。

しかし、その後は一軍での打撃成績が伸び悩み、プロの高い壁に阻まれ、レギュラーポジションを掴むには至りませんでした。1975年シーズンを最後に一軍での出場機会がなくなり、1976年をもって現役生活に幕を下ろしました。プロ通算7シーズンでの一軍出場は71試合でした。

主な一軍記録

プロ野球一軍における主な記録は以下の通りです。

初出場: 1970年4月22日、対読売ジャイアンツ2回戦（於：後楽園球場）、9回表に武上四郎選手の代打として出場し、相手投手の高橋明投手と対戦。
初先発出場: 1970年10月3日、対大洋ホエールズ21回戦（於：明治神宮野球場）、7番・三塁手として先発ラインナップに名を連ねた。
初安打・初打点: 1970年10月14日、対阪神タイガース24回戦（於：阪神甲子園球場）、2回表に権藤正利投手から適時打を放ち、初安打と初打点を同時に記録した。
初本塁打: 1973年9月14日、対読売ジャイアンツ21回戦（於：後楽園球場）、9回表に倉田誠投手から同点となる2ラン本塁打を放った。

背番号

* 37 （1970年 - 1976年）

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