長命寺 (長野市)

長命寺（ちょうめいじ）の紹介

長命寺は長野県長野市にある浄土真宗本願寺派の寺院であり、その寺号は足立山に由来しています。この寺院は、その歴史的な背景とともに地域の文化に深く根付いています。

歴史的背景

長命寺は、信濃源氏の一族である井上氏の西念（井上道祐、貞親）の手によって建立されました。鎌倉時代に、井上氏が所領を持っていた武蔵国足立郡野田に設立されたのが始まりです。この時、真宗の3世となる覚如から寺号が授かりました。南北朝時代にあたる建武2年（1335年）、正文住職西祐が井上氏を頼り、信州へ移動し、井上氏の故郷である信濃国水内郡駒沢に寺院の基を定めました。

その後、寺院は移転を繰り返しつつ発展を遂げます。永正16年（1519年）には、7世住職信貞の時代に布野に移り、その後元禄13年（1700年）には、13世住職霊勝の時に現在地へと移転しました。

本尊には阿弥陀如来が祀られており、寺院の本堂と庫裡は、弘化4年（1847年）の善光寺地震によって倒壊した後に再建され、現在のように美しい姿を呈しています。境内には他に経蔵や鐘楼があり、それぞれが寺院の雰囲気をさらに引き立てています。また、親鸞聖人像も境内に位置しています。この像は、浄土真宗の教義の重要な象徴とも言えます。

さらに、門前には塔頭寺院である来迎寺、長仙寺、西教寺があり、これらはいずれも元禄年間に移転の際に建立されたものであり、長命寺との関係が深い寺院です。

交通アクセス

長命寺へのアクセスは非常に便利です。長野電鉄の朝陽駅からは徒歩で約5分の距離にあり、地元の人々にも親しまれています。また、上信越道の須坂長野東ICから車で約15分の距離に位置しており、訪れるのに便利な立地です。

参考文献

長命寺に関する詳しい情報は、以下の文献に記されています。

• - 『信州の文化シリーズ 寺と神社』1981年 信濃毎日新聞社
• - 『探訪 信州の古寺 浄土教・日蓮宗』1996年 郷土出版社

長命寺は、美しい自然環境に囲まれた中で、訪れる人に静けさと安らぎを提供する場所です。歴史的な背景を持つこの寺院は、地域の文化と宗教を学ぶ良い機会でもあります。

もう一度検索