長城

長城とは

長城とは、敵の侵入を防ぐために国境線に沿って築かれた土塁や城壁のことです。特に「長城」という言葉は、中国の万里の長城を指すことがあります。

中国の長城

古代中国の長城

中国では、古くから外敵の侵入に備えて長城が築かれてきました。その中でも特に有名なのが、以下の長城です。

千里長城
万里の長城
八達嶺長城

中国北方王朝と北方部族の長城

中国北方の王朝は、さらに北の部族からの侵入に備えて、以下のような長城を築きました。

遼辺壕（りょうへんこう）
金界壕（きんかいこう）
チンギス・ハーン長城

これらの防御施設は、遼代や金代に北方遊牧民の侵入を防ぐために築かれました。モンゴルでは「チンギスの壁」、ロシアでは「チンギスハンの土壁」など、様々な名前で呼ばれています。

西夏長城（チンギス・ハーン長城）

ゴビ砂漠で発見された西夏長城は、西夏の北境に築かれた長城と要塞です。これもまた、北方からの侵入に備えたものでした。

中国以外の長城

長城は、中国だけでなく、世界各地にも存在します。

ローマ帝国の国境線

ローマ帝国は、広大な領土を防衛するために、以下のような国境線を築きました。

イギリス
ハドリアヌスの長城
アントニヌスの長城
ドイツ
リメス

日本の防塁

日本でも、外敵の侵入に備えて防塁が築かれました。

水城：7世紀に福岡県太宰府市周辺に築かれた防塁で、博多湾からの侵攻に備えました。
阿津賀志山防塁：平安時代末期に福島県に築かれた防塁で、奥州藤原氏が源頼朝の侵入を阻止するために築きました。
元寇防塁（石築地）：鎌倉時代に福岡県博多湾一帯に築かれた防塁で、モンゴル帝国の侵攻に備えました。

その他の防壁

長城以外にも、様々な防壁が世界各地に存在します。

エリコの壁
ゴルガーンの防衛壁：イランに存在する古代の防壁で、「ゴルガーンの長城」や「アレキサンダー・バリアー」とも呼ばれます。
* アレキサンダーの門：ゴルガーンの防衛壁と接続しているとされ、アレキサンダー大王によって建設されたと伝えられています。

長城は、単なる壁ではなく、国家や民族の歴史、文化、そして防衛の知恵を象徴する存在と言えるでしょう。

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