長尚連

長 尚連の生涯と家督

長尚連（ちょう ひさつら）は、加賀藩において重要な役割を果たした年寄であり、加賀八家長家の第4代当主として知られています。彼の一生は、家族の歴史や藩内での権力の変遷と密接に結びついています。

幼少期と家族

寛文2年（1662年）、長尚連は前田家家老である長連頼の嫡男として誕生しました。彼の父である元連は、寛文7年（1667年）に発生した浦野事件に連座して、前田藩の藩主から廃嫡の処分を受けました。このため、尚連は祖父の連頼の跡を継ぐこととなります。

承祖と家督相続

寛文11年（1671年）10月、祖父の連頼が亡くなり、尚連は嫡孫承祖として相続が許されました。彼の家は3万3000石の石高を持ち、また鹿島半郡を藩に納める責任を負うこととなりました。しかし、この相続によって、長家は特別な支配権を失うこととなりました。新たに与えられた采地は、改作法が導入されていたため、実収が減少することが予想されました。そのため、尚連は自身の弟である連房にも、1000石の新知を授けました。

婚姻と役職

貞享2年（1685年）3月、尚連は藩主の養女である恭姫との婚姻を結び、これにより1000石の化粧田を授かりました。貞享3年（1686年）11月13日、彼は人持組頭（七手頭）に就任し、元禄6年（1693年）には名を時連から尚連に改めました。この改名の背景には、主君前田家の先祖である菅原道真の左遷に関与した藤原時平の「時」という文字を忌み嫌ったことがあります。元禄9年（1696年）には従五位下大隅守に叙任され、同年の8月11日には御大老を拝命します。

最期と家族の遺産

長尚連の人生は、元禄16年（1703年）9月16日にその幕を閉じました。彼の家督は弟の連房の次男、高連が養子となり相続することとなります。尚連の業績や一族の歴史は、現在も加賀藩の重要な一端を成しています。

脚注

ここでは、尚連に関する参考文献を紹介します。彼に関する詳細は、「加能郷土辞彙」や東京大学史料編纂所の「加賀藩史料」に記されています。また、長連三が1893年に著した「長氏家譜大要」も貴重な資料です。

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