長野県上伊那農業高等学校

長野県上伊那農業高等学校について

長野県上伊那郡南箕輪村に位置する長野県上伊那農業高等学校、通称「上農（じょうのう）」は、地域に根差した歴史ある公立農業高校です。全日制課程には、生物生産科、生命探求科、アグリデザイン科、コミュニティデザイン科の4学科が設置されており、専門的な知識と技術を学ぶことができます。

特徴

上伊那地域で最も古い農業高校として、伝統を受け継ぎながらも、時代に合わせた新しい教育にも力を入れています。普通科は設置されていませんが、隣接する信州大学農学部への進学者もいます。

文化祭は「上農祭」と呼ばれ、生徒たちが日頃の学習成果を発表する場となっています。かつては定時制普通科も存在しましたが、2011年度に閉課されました。2018年度からは現在の学科体制となっています。

ユニークな取り組み

和牛の飼育

生命探究科動物コースでは、10頭の黒毛和牛を飼育し、人工授精や分娩などの専門的な技術を学んでいます。2022年には全国和牛能力共進会の長野県予選に出品するなど、高いレベルでの学習が行われています。また、和牛を食べる機会のない生徒のために、クラウドファンディングで資金を集め、自校で生まれた和牛肉を調理して食べるという企画も実施されました。

地域産品を活用した商品開発

コミュニティデザイン科グローカルコースの生徒たちは、地元の和菓子店と協力して、上伊那産のマイヤーレモンを使った菓子「青春のちいずぷっちい」を開発しました。また、生物生産科果樹コースの生徒たちは、南箕輪村開発公社と連携し、中川村産のマイヤーレモンを使った調味料「ずくなしスパイス メタレモ」を開発・販売しています。これらの取り組みは、地域活性化にも貢献しています。

教育目標

上農は、「質実剛健」を校風として、生徒の知性と個性を伸ばし、人格の完成を目指しています。また、生命体の育成という勤労体験を通じて、科学的な知識と技術を習得し、専門的な教養を身につけることを目指しています。

校章

現在の校章は、新制高校への移行に伴い、生徒からデザインを募集して決定されました。当初は米の増産を強調したデザインでしたが、後に稲穂と粟をあしらった現在の形に変更されました。早稲田大学の校章と類似していると言われています。

校歌・応援歌

校歌は、福澤悦三郎氏が作詞し、井出茂太氏が作曲しました。生徒たちはこの校歌を歌い、学校への愛着を深めています。

著名な出身者

上農の卒業生の中には、陸上競技の指導者として活躍する伊藤国光氏や、農芸化学の分野で著名な竹松哲夫氏など、各界で活躍する人材を輩出しています。

アクセス

最寄りの駅は、JR東海飯田線の伊那北駅で、駅から西へ徒歩約25分の場所に学校があります。

関連情報

• - 長野県高等学校一覧
• - 旧制中等教育学校の一覧 (長野県))
• - 日本の農業に関する学科設置高等学校一覧

外部リンク

• - 長野県上伊那農業高等学校
• - 長野県上伊那農業高等学校 - ウェイバックマシン

もう一度検索