閔瑗植

閔瑗植（ミン・ウォンシク）

閔瑗植（1898年6月 - ?）は、日本統治時代の朝鮮において独立運動家かつ起業家として活動した著名な人物です。彼は大韓民国の言論人としても知られ、その家系は驚くべき多様な国際的背景を持っています。彼の本貫は驪興（驪興閔氏）であり、閔泳煥の6番目の叔父にあたる閔ヨンチョルの3男として生まれました。

閔の幼少期は、数え年9歳の頃に家族とともに朝鮮を離れ、ロシア帝国の支配下にあった威海衛租借地を経由して上海へ向かいました。フランス人司祭に従い、フランスへ留学することとなります。彼は1918年にフランスで尋常中学校の高等科を卒業し、その後トゥールーズ大学に入学しました。これにより、彼は朝鮮人として初めてフランスの大学に入ったとされています。

1919年、金奎植がパリ講和会議への参加を試みる際、閔は通訳として彼を補佐しました。彼はこのイベントを通じて大韓民国臨時政府での外交活動に関与し、国際的な視野を広げることとなりました。その後、従兄の閔熙植と共にアメリカに渡り、1921年にコロラド州で高等学校を卒業したとされていますが、彼の経歴については幾つかの異なる説があります。また、同年にはトゥールーズ大学を卒業したとの報告もあります。

1922年には一度朝鮮に帰国し、京城府西大門町のデビソン商会に勤務後、再びアメリカへ戻り、閔熙植が在籍していたネバダ大学に入学しました。そして1928年に卒業しますが、シカゴ大学の大学院に進学するも、まもなく退学の道を選びました。

1929年6月には朝鮮に戻り、7月には朝鮮総督府鉄道局で働き始めましたが、11月には鉄道従事員養成所の教諭に任命され、その職には1932年より前に就かなくなりました。その後は、東亜交通公社の京城支社顧問として活躍し、大韓民国臨時政府における金奎植の補佐も務めました。また、彼は西洋画家の尹時善と結婚し、その絆を深めました。

1945年9月6日、閔は白南鎭や南廷麟などと共に英字新聞『Seoul Times』を創刊しました。この新聞は後に『Seoul Daily News』として知られることになります。さらに1946年12月には、東亜交通公社職員が設立した朝鮮旅行社の社長に推挙され、戦後の混乱の中でも積極的にビジネスを展開しました。

しかし、1950年の朝鮮戦争中、閔瑗植は妻と共にソウルに居たところを拉致され、その行方が不明となりました。彼の人生は、激動する歴史の中で多くの貢献を果たした重要な存在として、多くの関心を集め続けています。

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