関鉄観光バス潮来営業センター

関鉄観光バス潮来営業センターについて

関鉄観光バス潮来営業センターは、かつて茨城県潮来市辻に存在した、関東鉄道グループの関鉄観光バスの営業所です。元々は関東鉄道潮来営業所として開設され、バス車体には「IT」という営業所略記が記されていました。2010年7月16日に廃止され、その歴史に幕を閉じました。

廃止当時の状況

当センターは、関鉄観光バスの前身である日本水郷観光バスから一般路線を引き継ぎ、運行していました。廃止後は、これらの一般路線は佐原営業センターに移管されました。関東鉄道時代には、鉾田方面への路線も担当していました。

路線について

廃止時の担当路線

潮来車庫 - 与田浦 - 佐原駅 - 県立佐原病院

関東鉄道時代に廃止された路線

潮来高校 - 牛堀 - 麻生 - 繁昌 - 要局前 - 井上
潮来車庫 - 潮来駅 - 慈母観音 - 神栖町役場

関鉄観光バス移管後に廃止された路線

香取神宮 - 佐原駅 - 西代 - 牛堀 - 潮来 - 鹿島バスターミナル (2006年廃止、かつては小山記念病院乗り入れ系統もありました。)
潮来車庫 - 鹿島バスターミナル（上記の区間便）

車両について

当センターには、貸切バスが主に配置されていましたが、一般路線も運行していたため、一般路線車も2台配置されていました。以下に、路線車の変遷について詳しく説明します。

関東鉄道時代

いすゞ車が多く、特にローカル線では北村製作所製のボディを架装した、いすゞMRが多く配置されていました。
1995年には、佐原営業所（現・関鉄観光バス佐原営業センター）の乗合バス部門が廃止されたことに伴い、同所に在籍していた路線車3台が当センターに転入しました。この際、千葉ナンバーの路線車はすべて水戸ナンバーに変更され、一時的に消滅しました（当センター廃止に伴い、所属車両が佐原センターに転属したため、再び千葉ナンバーの路線車が復活しました）。

移籍車

1997年、取手営業所から川崎鶴見臨港バスからの移籍車であるいすゞ・CJM1台が転入しましたが、老朽化のためわずか9ヶ月で廃車となりました。
1999年に関鉄観光バスが発足すると、潮来営業所に在籍していた路線車の多くが鹿島営業所に転出しました。潮来営業所の一般路線車は、日本水郷観光から引き継いだ元・日本観光バスのいすゞMR3台のみとなりました。その後、これらの車両も老朽化により、翌年に川重車体工業（現・ジェイ・バス）製のボディを架装するいすゞ・CDMに置き換えられました。
2001年に佐原線が関鉄観光バスに移管された際、鹿島から2台が当センターに転入しました。その後、CDMの置き換えとして千葉交通から日野・RJ2台が移籍しました。
* 2006年には、筑波大学の学生輸送に使用されていた日産ディーゼル・スペースランナーRMが当センターに配置されました。また、一部路線の廃止に伴い、RJが本社営業センターに転出しました。

まとめ

関鉄観光バス潮来営業センターは、地域の交通を支えた重要な拠点であり、その廃止は一つの時代の終わりを告げました。しかし、そこで活躍したバスや路線は、今もなお地域の人々の記憶に残っています。この資料が、その歴史を振り返る一助となれば幸いです。

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