関門トンネル (国道2号)

関門トンネルについて

関門トンネル（かんもんトンネル）は、山口県下関市と福岡県北九州市を結ぶ国道2号に位置する海底トンネルです。正式名称は「関門国道トンネル」で、1958年に開通しました。このトンネルは、関門海峡の海面下に掘削されたもので、西日本高速道路九州支社が管理する有料道路の一部です。関門海峡には、鉄道用の関門トンネルと新関門トンネルも存在しますが、道路用トンネルとしてはこの関門トンネルのみです。開通当初は、観光地としても有名であり、多くの観光客が訪れました。

トンネルの構造

関門トンネルは、780メートルの海底部分と、周囲のアプローチ部分から成る2層構造です。上部には車道があり、下部には徒歩通行用の人道が設けられています。人道トンネルは長さ約780メートル、幅4メートルで、こちらは徒歩、または自転車・50cc以下の原動機付自転車が利用できます。

ただし、車道部分は特に車両専用となっており、危険物を搭載した車両の通行は禁じられています。通行料は、普通車で約160円、中型車で210円、大型車で260円で、人道の通行は無料ですが、自転車や原動機付自転車の通行にはわずか20円の通行料が発生します。

歴史と開通

関門トンネルの建設は、1938年に始まりました。当初は1944年に貫通の予定でしたが、第二次世界大戦の影響により工事は中断を余儀なくされました。工事再開は1952年から始まり、1958年にようやく完成しました。総工費は当時の金額で57億円に上り、開通以来、山口県と福岡県を結ぶ重要な交通路として機能しています。

利用状況

開通以来、関門トンネルは毎日多くの通行者によって利用されています。特に観光スポットとしての側面もあり、ジョギングや散策を楽しむ人々に利用されることも多いです。また、徒歩での通行では、関門海峡の美しい眺望を楽しむことができ、多くの人々に愛されています。人道トンネル内には、各種の観光案内、店舗、スタンプ台なども設置されています。これにより、観光ルートとしての役割も果たしています。

リフレッシュ工事

関門トンネルは定期的にリフレッシュ工事が行われており、これまでに1979年、1988年、1998年、2008年、2010年などの年に工事が行われてきました。大規模な工事の際には通行止めとなることもあり、その際には関門橋などの迂回路が用意されるなど、交通の円滑化が図られています。

終わりに

現在も関門トンネルは、地域住民や観光客にとって不可欠な交通手段として、また国道の一部として重要な役割を果たしています。これからもその歴史的意義とともに、利用者に快適な通行を提供し続けていくことでしょう。

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