阪神高速2号淀川左岸線

阪神高速2号淀川左岸線

阪神高速2号淀川左岸線は、大阪府大阪市此花区の北港JCTから門真市の門真JCTに至る路線です。現在、海老江JCT以東は建設中となっています。

概要

従来の阪神高速道路網は、1号環状線を中心に放射状に路線が伸びており、各路線間の移動には都心部を経由する必要がありました。そのため、都心部を通過するだけの車両も流入し、慢性的な渋滞を引き起こしていました。この問題を解決するため、2001年に「都市再生プロジェクト」が策定され、「大阪都市再生環状道路」の整備が決定されました。淀川左岸線は、この計画に基づいて建設が進められています。

淀川左岸線は、大阪都市再生環状道路の一部として、大阪都心部の慢性的な交通混雑の緩和に寄与する重要な役割を担っています。

路線名

大阪市道高速道路淀川左岸線（北港JCT - 豊崎出入口）
一般国道1号（淀川左岸線延伸部）（豊崎出入口 - 門真JCT）
鶴見緑地公園付近から門真まではNEXCO西日本の事業区間であり、全国路線網の一部を構成します。

歴史

1994年（平成6年）4月28日：北港JCT - 島屋出入口間が開通。
2001年（平成13年）2月26日：ユニバーサルシティ出口が開通。3月30日には島屋東入口が開通。
2011年（平成23年）9月29日：工事中に正蓮寺川の水がトンネル内に流入する事故が発生。12月1日に島屋東入口が廃止。
2013年（平成25年）2月21日：島屋出入口 - 海老江JCT間の開通日時とランプ名称が発表。5月25日に同区間が開通。
2016年（平成28年）11月：淀川左岸線延伸部の都市計画が決定。
2017年（平成29年）4月：淀川左岸線延伸部が事業化。

予定

2025年（令和7年）：大阪・関西万博の入場者輸送のため、事業中の海老江JCT - 豊崎出入口間がシャトルバス専用道路として暫定利用される予定です。
2032年（令和14年）度：海老江JCT - 豊崎出入口間が開通予定（トンネル工事等が順調に進捗した場合）。

路線状況

車線・最高速度：未記載

道路施設

正蓮寺川トンネル（島屋出入口 - 海老江JCT間、3.6km）

交通量

未記載

地理

接続する高速道路

阪神高速5号湾岸線（北港JCTで接続）
阪神高速3号神戸線（海老江JCTで接続）

大阪・関西万博における暫定利用

淀川左岸線2期区間は、2025年の大阪・関西万博において、新大阪駅と会場を結ぶシャトルバス専用道路として暫定的に利用される計画です。トンネル完工区間はそのまま利用し、未完工区間は地表部を走行する予定です。

淀川左岸線延伸部

門真JCTから大阪市北区豊崎地先までの8.7km区間が、国道1号淀川左岸線延伸部として事業中です。この延伸により、近畿自動車道、大和川線、湾岸線と合わせて、全長約60kmの大阪都市再生環状道路が完成し、都心部の渋滞緩和に大きく貢献すると期待されています。淀川左岸線延伸部は、地域高規格道路候補路線にも指定されています。

延伸部の計画

延伸部の計画においては、住民参加による比較検討が行われ、以下の4つの案が検討されました。

A案：都市計画道路用地を最大限に活用したトンネル案
B案：A案と同様のルートで、一部を高架とする案
C案：大深度地下を利用し、路線距離を短縮する案
D案：阪神高速12号守口線・森小路線を利用し、森小路出口以東を延伸する案

これらの案を検討した結果、有識者委員会はA案とC案を推奨し、トンネル構造を主体としつつ、可能な限り大深度地下を活用することが望ましいという提言を行いました。これは、トンネル構造が沿道環境への影響を抑制し、大深度地下の利用が用地取得を不要とし、工事期間の短縮につながると考えられたためです。

2013年1月から環境影響評価の手続きが開始され、2016年11月に都市計画が決定、2017年4月に事業化されました。延伸部の大部分は地下トンネルとなり、一部区間では大深度地下の利用が予定されています。

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