阻集器

阻集器について

阻集器（そしゅうき）とは、排水中から有害な物質や再利用可能なものを取り除くための設備です。これにより、配管の閉塞を防ぎ、清潔な水を自然に排出します。特に、飲食店や美容院など、特定の業種ではさまざまなタイプの阻集器が活躍しています。以下では、その機能や種類、管理方法について詳しく説明します。

概要

阻集器は、排水トラップの機能を統合したものが多く存在しますが、その場合は二重トラップ設計を避ける必要があります。この設備は、排水の流れや温度を調整することで物質を浮かせたり沈めたりし、効果的に分離します。

阻集器の種類

阻集器は用途に応じて様々なタイプが設けられています。代表的なものを以下に説明します。

グリス阻集器

ホテルやレストランの厨房で発生する油脂類を取り除くための装置です。これらの油脂は排水管に付着し、流れを妨げる要因となります。日本の建設省告示1597号に基づき設置が義務付けられています。他の詳細については「グリース・トラップ」をご覧ください。

オイル阻集器

自動車修理工場やガソリンスタンドなどで、ガソリンやオイルが含まれた排水を除去するためのものです。引火性があるため、通気は単独で行う必要があります。また、洗浄作業に伴う土砂の分離も行います。

毛髪阻集器

美容院や公共浴場、プールなど、毛髪が流出する場所で使用され、これを効率的に取り除きます。一般に「ヘアトラップ」や「ヘアキャッチャー」と呼ばれます。

砂阻集器

泥や砂、研磨剤が流入する排水システムに設けられ、これらの物質を効果的に除去します。「サンドトラップ」とも称されます。

洗濯場阻集器

コインランドリーやクリーニング店、洗濯工場向けで、ボタンや繊維くずを取り除きます。このタイプは「ランドリートラップ」と呼ばれることもあります。

プラスタ阻集器

歯科や外科の医院で使用され、石膏を排水から取り除くために用います。特に貴金属の回収も行うことが求められます。

瓶詰め機械用阻集器

瓶詰め作業において発生する硝子の破片などを回収するために設計されています。

家庭用の簡易阻集器

家庭においては、かごやネット状の器具が多く、野菜くずや毛髪、洗濯機からの糸くずなどを集めるために用いられます。

阻集器の管理

阻集器の運用には定期的なメンテナンスが不可欠です。内部に溜まった物質は定期的に清掃し、詰まりのリスクを避けるため流出配管に流してはいけません。また、屋外に設置する場合、雨水の流入を防ぐために点検用の蓋は常に密閉されている必要があります。廃油や汚泥は産業廃棄物として扱われ、専門業者に処理を依頼しなければなりません。

まとめ

阻集器は排水の品質を保つための重要な設備です。さまざまな業種において使用されるため、それぞれの用途に応じた適切なタイプを選択し、定期的な管理を行うことで、確実な効果を発揮します。

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