陰陽探偵少女遊RANTO☆魔承録

陰陽探偵少女遊 RANTO☆魔承録

『陰陽探偵少女遊 RANTO☆魔承録』（おんみょうたんてい たかなし らんと ましょうろく）は、1999年から2001年にかけて『月刊コミックドラゴン』で連載された、あかほりさとる原作、奥田ひとし作画の漫画作品です。角川書店から単行本が全5巻で発行されています。

本稿では、関連作品であるライトノベル『陰陽探偵RANTO☆魔承録 ZERO』（おんみょうたんてい らんと ましょうろく ゼロ）についても解説します。

概要

本作は、妖怪などと対峙するシリアスな場面と、日常のギャグ風な描写が特徴です。日本の伝承に登場する道具や妖怪などが多く引用されています。

漫画版『陰陽探偵少女遊 RANTO☆魔承録』が先行して発表され、その後、ライトノベル版『RANTO☆魔承録 ZERO』（以下「ZERO」と表記）が富士見ファンタジア文庫から書き下ろし長編小説として発表されました。ZEROは後に『ドラゴンマガジン』で短編連載も行われましたが、その後の展開は存在していません。

元々は、あかほりさとるの原案・企画による富士見書房のメディアミックス企画作品として意図されたものでしたが、小説版の頓挫により、他の企画も凍結され、漫画作品のみが完結しました。

あらすじ

陰陽探偵である少女、少女遊乱人が、許嫁である吉祥天子を巡って起きる様々な怪事件を、相棒の村正や四鬼、千早らと共に解決していく物語です。

登場人物

少女遊乱人（たかなし らんと）
美的感覚が独特な16歳の少女。飛び級でアメリカの大学を卒業した才女。
四鬼（しき）
乱人の相棒で、乱人のシャツに宿っている鬼。通称「シャツ姐」。前鬼と後鬼を操ります。
吉祥天子（きっしょう てんこ）
15歳。乱人の許嫁。吉祥天あるいは荼吉尼天に覚醒する可能性を秘めています。
村正（むら ただし）
乱人の友人であり相棒。無口ですが、家事を完璧にこなします。
麗野千早（うるわしの ちはや）
乱人が管理するヘアサロンの店長。乱人の母違いの兄。
瑠璃（るり）、玻璃（はり）、綺羅（きら）
ヘアサロン「カットスタジオ千早」の店員。実は式神です。

少女遊彼方（たかなし かなた）
乱人の母。16歳で乱人を産んだ後、魔に心を食われ時間を止められています。

吉祥天海（きっしょう てんかい）
天子の祖父。吉祥成願寺の住職。

忍田三郎（しのだ さぶろう）
京都の陰陽寮所属。
乙川魔姫（おとかわ まき）
裏陰陽寮所属。村正を追いかけ回す。
桑田ほにゃらら（くわた -）
警視庁の刑事。オカルトを信じない。
小中高大（こなか たかひろ）
ヒラ刑事。オカルト好き。

山辺礼奈（やまべ れいな）
天子の中学時代の先輩。
井沢由樹（いざわ ゆき）
聖オルフェウス学院の保険医。

* 飯綱法幻（いづなほうげん）
荼吉尼衆の長。


その他、様々な霊獣・妖怪・鬼が登場します。

陰陽探偵RANTO☆魔承録 ZERO

あかほりさとるが執筆したライトノベル版。全2巻。漫画版とは異なり、ミステリーとサスペンスを重視した内容でしたが、読者の支持を得られず、シリーズは中断されました。この作品以降、あかほりはライトノベルから一般小説へと活動の場を移していきます。

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