陳建斌

チェン・ジェンビン：実力と才能を兼ね備えた中国映画界の巨匠

1970年6月27日生まれ、中国・ウルムチ市出身のチェン・ジェンビンは、中国を代表する実力派俳優であり、映画監督でもあります。中央戯劇学院で演技を学び、1994年に卒業。その後も同学院で修士号を取得し、演技の研鑽を積みました。

彼のキャリアは、数々の賞を受賞した作品群によって彩られています。2003年、テレビドラマ『結婚十年』で主演を務め、第24回中国電視劇飛天奨優秀男優賞と第5回中国金鷹電視芸術節視聴者に愛されているテレビドラマ男優賞の2冠を獲得。その後も2006年、テレビドラマ『喬家大院』で再び第6回中国金鷹電視芸術節視聴者に愛されているテレビドラマ男優賞を受賞するなど、テレビドラマ界で確固たる地位を築きました。同作品で共演した女優、蒋勤勤と同年結婚しています。

映画界においても、チェン・ジェンビンは圧倒的な存在感を示しています。2008年の『四川のうた』、2009年の『孔子の教え』といった作品への出演を経て、2010年には大ヒット作『三国志 Three Kingdoms』で曹操役を演じました。この作品での演技は、中国国内のみならず海外からも高い評価を受け、香港第1回亜洲彩虹奨最優秀男優賞を受賞する快挙を達成しました。さらに、2011年にはソウルドラマアワード最優秀男優賞にも輝いています。同年放送された話題のテレビドラマ『宮廷の諍い女』では、雍正帝を演じ、その存在感は視聴者に深い印象を与えました。

俳優としての活躍にとどまらず、チェン・ジェンビンは監督業にも挑戦し、成功を収めています。2014年、自ら監督・脚本・主演を務めた映画『厄病神』は、第51回金馬奨で最優秀主演男優賞と最優秀新人監督賞を同時受賞するという快挙を成し遂げました。さらに同年、映画『軍中楽園』でも第51回金馬奨最優秀助演男優賞を受賞。1年で複数の最優秀男優賞を受賞した初の俳優として、映画史に名を刻みました。

彼の才能は高く評価されており、2016年には第53回金馬奨の審査員を務めました。現在も第一線で活躍し、中国電視芸術家協会演員工作委員会副会長も務めています。

主な出演作品

映画

四川のうた (2008年)
孔子の教え (2009年)
軍中楽園 (2014年)
北京ファミリーへようこそ (2014年)
西湖畔に生きる (2023年)

テレビドラマ

三国志 Three Kingdoms (2010年)
宮廷の諍い女 (2012年)
大宋伝奇之趙匡胤 (2015年)

監督作品

* 厄病神 (2015年) ※主演も務めた

チェン・ジェンビンは、確かな演技力と監督としての才能を兼ね備えた稀有な存在です。今後も、彼の作品から目が離せません。

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