陸上自衛隊善通寺駐屯地資料館

陸上自衛隊善通寺駐屯地資料館：歴史と軍事の融合

香川県善通寺市、陸上自衛隊善通寺駐屯地内にある陸上自衛隊善通寺駐屯地資料館は、歴史と軍事ファンにとって魅力的な場所です。愛称は「駐屯地資料館」。その歴史的価値は、明治31年（1898年）に大日本帝国陸軍第11師団司令部として竣工した「乃木館」にあります。初代師団長を務めた乃木希典将軍に因んで名付けられたこの建物は、和と洋の要素が融合した美しい西洋風建築です。寄棟造りの屋根、瓦葺き、漆喰塗りの壁という伝統的な和の要素と、西洋建築特有の構造が調和し、歴史を感じさせる風格を醸し出しています。

戦後は郵政省簡易保険局として使用された後、昭和36年（1961年）に陸上自衛隊の管理下に置かれました。その後、第2教育団本部、混成団本部として使用され、平成18年（2006年）からは一般公開が開始。館内には旧陸軍時代の資料に加え、陸上自衛隊の資料も展示されるようになり、駐屯地の広報施設としての役割も担っています。

館内の展示

館内には、貴重な歴史資料が数多く展示されています。明治から昭和にかけて使用された各種銃器、例えば三十年式歩兵銃、三八式歩兵銃、三八式騎兵銃、四四式騎銃、九九式小銃、62式機関銃、モ式大型自動拳銃、十四年式拳銃、九四式拳銃、9mm拳銃などが展示されており、日本の軍事史を垣間見ることができます。

また、陸上自衛隊の装備品も展示されており、60式装甲車、61式戦車、74式戦車、74式自走105mmりゅう弾砲、75式130mm自走多連装ロケット弾発射機など、実物の車両や兵器を見学できます。ヘリコプターについても、UH-1B（看板にはUH-1Jと表記）、OH-6D、V-107Aなどが展示されています。さらに、F-86Dなど戦闘機に関する資料も展示されています。

屋外展示

資料館の敷地内には、用途廃止となった陸上自衛隊の戦車、戦闘機、ヘリコプターなどが屋外に展示されており、迫力ある姿を見ることができます。これらの装備品は、日本の防衛の歴史を物語る貴重な遺品と言えるでしょう。

周辺環境

資料館周辺には、歴史的建造物や史跡が点在しています。明治36年竣工のルネサンス様式建築である旧善通寺偕行社、香川縣護國神社、善通寺、乃木希典が宿舎とした金倉寺など、周辺地域の歴史と文化に触れることができます。これらの場所を訪れることで、資料館の歴史的背景をより深く理解することができます。

アクセスと開館情報

所在地：香川県善通寺市南町2-1-1
休館日：水曜日、年末年始
入館料：無料
アクセス：JR土讃線善通寺駅から徒歩25分

陸上自衛隊善通寺駐屯地資料館は、歴史と軍事に関心のある方にとって、大変魅力的な場所です。無料で入館できるのも嬉しいポイントです。香川県を訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。

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