陸奥北海勝昭

陸奥北海 勝昭（むつほっかい かつあき）

1964年6月24日生まれ、北海道日高郡新ひだか町出身の元大相撲力士。現在は伊勢ヶ濱部屋の世話人として活動しています。本名は本間勝明。

生い立ちと入門

陸奥北海は、土建業を営む家庭の長男として生まれました。中学時代はサッカーやバスケットボールを経験しましたが、相撲に関しては地元の大会に出場した程度でした。北海道浦河高等学校に進学しましたが、相撲料理店を経営していた元床秀の勧めで高校を中退し、元関脇・陸奥嵐が率いる安治川部屋（現在の伊勢ヶ濱部屋の前身）に入門しました。

1981年3月場所に初土俵を踏み、約3年で幕下へ昇進しました。しかし、幕下ではなかなか成績が上がらず、特に1985年には左膝を故障し、廃業も考えましたが、父親の死去をきっかけに現役を続行しました。

十両昇進と現役生活

1993年3月場所、師匠である安治川親方が廃業したことを機に奮起し、同年9月場所に念願の十両昇進を果たしました。押し相撲を武器に十両に定着しましたが、膝の古傷にも悩まされ、1995年7月場所には幕下へ陥落しました。

幕下陥落後も十両復帰を目指し、長く幕下上位で相撲を取り続けましたが、2001年5月場所には三段目へ、さらに2002年9月場所には序二段へと降下しました。その後は三段目と序二段を行き来する日々が続きましたが、2004年1月に世話人の定員が増えたことを機に現役を引退し、世話人に転身しました。

世話人としての活動

引退後は、所属していた安治川部屋が伊勢ヶ濱部屋に改称したことに伴い、現在は伊勢ヶ濱部屋の世話人として相撲界を支えています。

人物

趣味はパチンコで、血液型はA型、星座は蟹座です。粘り強い相撲と、師匠の廃業を乗り越えて十両昇進を果たした不屈の精神が持ち味でした。

エピソード

1993年3月場所、師匠である元・陸奥嵐の安治川親方が持病の療養のため廃業。元横綱・旭富士が部屋を継承しました。当時幕下に低迷していた陸奥北海でしたが、新弟子時代から指導を受けた師匠の突然の廃業に奮起し、同年9月場所に十両に昇進しました。この時、先代師匠は「俺がいなくなったとたんに力出しやがって」と皮肉ったものの、本名の「南幸雄」名義で化粧回しを贈ったというエピソードが残っています。

23年の土俵生活で、幕下の昇進を9回、三段目の昇進を6回経験しました。

主な成績

生涯成績：526勝498敗8休　勝率.514
十両成績：68勝82敗　勝率.453
現役在位：137場所
十両在位：10場所
各段優勝：幕下優勝1回（1993年7月場所）

改名歴

本間 勝明（ほんま かつあき）：1981年3月場所
陸奥乃海 勝明（むつのうみ かつあき）：1981年5月場所 - 1990年7月場所
陸奥の海 勝明（むつのうみ かつあき）：1990年9月場所 - 1991年3月場所
陸奥北海 勝昭（むつほっかい かつあき）：1991年5月場所 - 2004年1月場所

脚注

陸奥北海 勝昭 - 日本相撲協会
* 陸奥北海 勝昭 - 相撲レファレンス

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