陸軍少年通信兵学校

陸軍少年通信兵学校について

陸軍少年通信兵学校は、1942年（昭和17年）に、大日本帝国陸軍によって設立された教育機関です。主に、通信関係の専門知識と技術を持つ下士官を育成することを目的としていました。この学校は、当初、東京府北多摩郡東村山町（現在の東京都東村山市）に設置されましたが、後に東京陸軍少年通信兵学校と村松陸軍少年通信兵学校に分割されました。

概要

1942年4月、陸軍通信学校内に陸軍少年通信兵学校が設置されました。これは、昭和16年11月28日の勅令第1016号に基づくもので、教育総監の管轄下に置かれました。同年10月には、東村山町に移転し、本格的な教育活動を開始しました。

この学校では、少年飛行兵召募試験に合格した生徒たちが、通信兵科の下士官候補生として教育を受けました。入学は年に一度で、修学期間は約2年間でした。カリキュラムは、通信に関する専門知識だけでなく、軍人としての基礎的な訓練も含まれていました。

1943年10月には、組織改編が行われ、陸軍少年通信兵学校は東京陸軍少年通信兵学校と改称されました。同時に、新潟県村松町（現在の五泉市）に新たに村松陸軍少年通信兵学校が設置され、教育体制が拡大されました。

第二次世界大戦終結後、東村山にあった陸軍少年通信兵学校の跡地は、多くの学校に利用されることになりました。現在、東村山市立第一中学校、明治学院中学校・明治学院東村山高等学校、明法中学・高等学校、日本体育大学桜華中学校・高等学校などがその敷地に建てられています。

沿革

1942年（昭和17年）4月1日：陸軍通信学校内に陸軍少年通信兵学校が設置。
1942年10月：東京府北多摩郡東村山町に移転。
1943年（昭和18年）10月：東京陸軍少年通信兵学校と村松陸軍少年通信兵学校が設置。

歴代校長

東京陸軍少年通信兵学校

末光元広 少将：1942年4月1日 -
小山義己 大佐：1943年11月6日 -
小西貞治 大佐：1945年3月9日 -

村松陸軍少年通信兵学校

所在地：新潟県村松町（現：五泉市）
高木正実 大佐：1943年10月1日 -

関連項目

大日本帝国陸軍

参考文献

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
外山操・森松俊夫編著『帝国陸軍編制総覧』芙蓉書房出版、1987年。
原剛・安岡昭男編『日本陸海軍事典コンパクト版（上）』新人物往来社、2003年。

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