陸軍航空技術学校

陸軍航空技術学校

陸軍航空技術学校は、1935年（昭和10年）に大日本帝国陸軍によって設立された教育機関です。現在の埼玉県所沢市並木に位置していました。この学校は、当初、少年飛行兵や技術幹部候補生、転科将校、気象学生など、航空に関する幅広い分野の人材育成を担っていました。

設立と変遷

1935年8月、勅令第225号により陸軍所沢飛行学校の機関科が独立する形で、陸軍航空技術学校が誕生しました。設立当初は、航空に関する様々な人材の育成を目的としていましたが、1938年7月には下士官や幹部候補生、少年飛行兵の整備教育が陸軍航空整備学校に移管され、本校は将校の技術教育に特化することになりました。

1939年4月には、学校は立川に移転しました。さらに、1943年8月には整備関係の実地教育・研究が立川[[陸軍航空整備学校]]に移管され、技術関係の将校養成に専念することとなりました。このように、陸軍航空技術学校は時代とともにその役割と教育内容を変えながら、陸軍の航空技術を支える人材育成に貢献しました。

教育内容

陸軍航空技術学校では、航空技術に関する専門的な知識や技能を習得するための教育が行われていました。特に、将校向けの技術教育に重点が置かれ、航空機の設計や整備、運用に関する高度な知識や技術を学ぶことができました。また、航空技術の進歩に対応するため、常に最新の技術を取り入れた教育が行われていたと考えられます。

廃止

1945年（昭和20年）6月、太平洋戦争の終戦に伴い、陸軍航空技術学校は廃止されました。その歴史は、日本の航空技術の発展と深く関わっており、多くの航空技術者を輩出しました。

歴代校長

陸軍航空技術学校の歴代校長は以下の通りです。

安藤三郎 少将：1935年8月1日 - 1936年8月1日
辻邦助 少将：1936年8月1日 - 1938年7月15日
値賀忠治 中将：1938年7月15日 - 1939年8月1日
佐藤覚一 少将：1939年8月1日 - 1940年12月2日
岩下新太郎 中将：1940年12月2日 - 1941年10月15日
中薗盛孝 中将：1941年10月15日 - 1942年7月9日
中村美明 少将：1942年7月9日 - 1944年1月17日
谷口初蔵 少将：1944年1月17日 - 1944年9月11日
緒方辰義 少将（兼）：1944年9月11日 - 1945年6月21日

参考資料

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
外山操・森松俊夫編著『帝国陸軍編制総覧』芙蓉書房出版、1987年。
原剛・安岡昭男編『日本陸海軍事典コンパクト版（上）』新人物往来社、2003年。

関連項目

* 大日本帝国陸軍

もう一度検索