中薗盛孝

中薗盛孝（なかその もりたか）

中薗盛孝は、1890年（明治23年）11月22日に鹿児島県で生まれ、1943年（昭和18年）9月9日に戦死した、大日本帝国陸軍の軍人です。最終階級は陸軍中将。

生い立ちと初期の軍歴

中薗盛孝は、役場書記を務めていた中薗平左衛門の三男として誕生しました。川辺中学を卒業後、1912年（明治45年）5月に陸軍士官学校（24期）を卒業。同年12月に砲兵少尉に任官し、野砲兵第6連隊に配属されました。その後、1915年（大正4年）12月には陸軍砲工学校高等科を卒業しています。

初期のキャリアでは、大阪[[砲兵工廠]]での勤務や、陸軍士官学校生徒隊付などを経て、1922年（大正11年）11月には陸軍大学校（34期）を卒業。翌月には野砲兵第6連隊の中隊長に任命されました。

参謀としての活躍

1923年（大正12年）12月には参謀本部付となり、参謀本部員、第15師団参謀、第3師団参謀、陸軍野戦砲兵学校教官を歴任し、着実にキャリアを重ねました。1927年（昭和2年）7月には砲兵少佐に昇進しています。

その後も、1930年（昭和5年）12月に陸大専攻学生となり、野砲兵第6連隊付、混成第8旅団参謀を経て、1932年（昭和7年）4月に砲兵中佐に進級。1933年（昭和8年）12月には第4師団参謀に就任し、第16師団留守参謀、陸大教官を歴任し、1935年（昭和10年）12月には砲兵大佐に昇進しました。

航空兵科への転換と日中戦争

1937年（昭和12年）8月、中薗のキャリアは大きく転換します。兵科を航空兵科に転じ、航空兵大佐として浜松陸軍飛行学校教官に就任しました。同年11月には飛行第6大隊長に転じ、その後、飛行第7連隊長を経て、1938年（昭和13年）8月に飛行第60戦隊長として日中戦争に出征しました。同年12月には浜松飛行学校付となり、帰国しています。

太平洋戦争と最期

1939年（昭和14年）3月、中薗は陸軍少将に進級。同年7月には第1飛行団長に発令され、その後、水戸陸軍飛行学校長を経て、1941年（昭和16年）10月には陸軍中将に進み、陸軍航空技術学校長に就任しました。

太平洋戦争では、1942年（昭和17年）7月に第3飛行師団長として出征。しかし、1943年（昭和18年）9月、広東上空で搭乗機が撃墜され、戦死しました。中薗盛孝は、その生涯を軍人として捧げ、激動の時代を駆け抜けました。

栄典

1913年（大正2年）2月20日 - 正八位

親族

長男：中薗淳（陸軍大尉）

伝記

『中薗将軍追悼録』

参考文献

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。

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