陽炎

陽炎（かげろう、かぎろい、ようえん）

「陽炎」という言葉は、気象現象を指す場合と、それ以外の様々な事物や作品の名称として用いられる場合があります。

気象現象としての陽炎

陽炎（かげろう、かぎろい、ようえん）とは、大気中の密度の異なる空気の層が混ざり合うことで光が屈折し、遠くの景色が揺れて見える現象のことです。特に、日差しの強い日にアスファルトや砂漠などでよく見られます。この現象は、気温差によって生じる空気の密度の違いが原因で起こります。

仏教における陽炎

仏教では、摩利支天という天部の神を「陽炎（ようえん）」と訳すことがあります。摩利支天は、陽炎のように姿を隠して現れることから、この名が付けられたとされています。武道の守護神としても信仰されており、その姿は見えないが力は絶大であるとされています。

軍艦としての陽炎

「陽炎」は、旧日本海軍の駆逐艦の艦名としても使用されました。

陽炎 (東雲型駆逐艦)：1899年に竣工した東雲型駆逐艦の5番艦。1922年に除籍されました。
陽炎 (陽炎型駆逐艦)：1938年に竣工した陽炎型駆逐艦の1番艦。太平洋戦争中に戦没しました。陽炎型駆逐艦は、日本海軍の主力駆逐艦として活躍し、その名前は後世にも広く知られています。

映画作品としての陽炎

「陽炎」をタイトルに含む映画作品も複数存在します。

陽炎シリーズ：松竹が製作した、女胴師を主人公とする任侠アクション映画シリーズ。
陽炎 (1991年の映画)：栗田教行の原作を五社英雄監督が映画化した作品。主演は樋口可南子が務めました。
陽炎2 (1996年の映画)：橋本以蔵が監督・脚本を務め、高島礼子が主演した作品。
陽炎3 (1997年の映画)：吉田啓一郎が監督を務め、高島礼子が主演した作品。
陽炎4 (1997年の映画)：橋本以蔵の原作を井上昭が監督し、高島礼子が主演した作品。

楽曲としての陽炎

「陽炎」は、多くのアーティストによって楽曲のタイトルとしても使用されています。

陽炎-KAGEROH-：the end of genesis T.M.R.evolution turbo type Dが1999年に発表した楽曲。
陽炎 (フジファブリックの曲)：フジファブリックが2004年に発表した楽曲。
陽炎 (鬼束ちひろの曲)：鬼束ちひろが2009年に発表した楽曲。
陽炎-kagerou-：天下取り隊が2011年に発表した楽曲。
陽炎 (星野奏子の曲)：星野奏子が2011年に発表した楽曲で、KONAMIの音楽ゲーム『jubeat copious』に収録。
陽炎 (ARTERY VEINの曲)：ARTERY VEINが2012年に発表した楽曲。
陽炎 (いきものがかりの曲)：いきものがかりが2013年に発表した楽曲で、アルバム『FUN! FUN! FANFARE!』に収録。
陽炎 〜Kagiroi：KinKi Kidsが2016年に発表した楽曲で、アルバム『N album』に収録。
陽炎 (サカナクションの曲)：サカナクションが2018年に発表した楽曲。
陽炎 (関ジャニ∞の曲)：関ジャニ∞のシングル「ER2」に収録されたカップリング曲。
kagerô (嵐の曲)：嵐のアルバム「僕の見ている風景」に収録されている楽曲。

音楽グループとしての陽炎

陽炎（音楽グループ）：頭脳警察のPANTAが率いる音楽グループ。

その他

かげろう (曖昧さ回避)：「かげろう」は、複数の意味を持つ言葉であるため、曖昧さ回避のページが用意されています。

このように、「陽炎」という言葉は、自然現象から歴史的な事物、芸術作品まで、幅広い分野で用いられています。それぞれの文脈によって異なる意味を持つため、注意が必要です。

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