隼 (鴻型水雷艇)

隼（はやぶさ） - 日本海軍の水雷艇

隼（はやぶさ）は、日本の海軍において特に注目される水雷艇の一つです。この艇は、鴻型の3番艇として1936年に正式に竣工し、第二次世界大戦を経て歴史に名を刻むことになります。隼型水雷艇「隼」に続く、名称を受け継いだ二代目として誕生しました。

艦艇の歴史

隼は、1934年11月24日に命名され、水雷艇としての役割を担うことが決定しました。その後、12月19日に三菱重工業横浜船渠において起工され、1935年10月28日に進水を果たします。1936年12月7日、正式に艦艇として竣工し、横須賀鎮守府に編入され、第1水雷隊に属することとなりました。

戦歴

隼は日中戦争にあたる時期には、上海における海軍特別陸戦隊の支援活動や、揚子江遡行作戦などに従事しました。太平洋戦争が勃発すると、香港やフィリピンの攻略作戦、さらには海上護衛作戦などに参加し、重要な役割を果たしました。

1944年9月24日、隼は船団の護衛任務に従事中、シブヤン海のバンタン島北西において、アメリカの空母艦載機による空爆を受けて沈没しました。艦艇としての歴史は、同年12月10日に除籍されるまで続きました。

歴代の艇長

隼は、数名の歴代艇長の下で運用されました。初代艤装員長には宮内新一少佐が就任し、1936年7月22日からその任に当たりました。その後、水雷艇長としても彼が指揮を執り、1937年12月1日まで続きました。

その後、石井汞少佐が1937年から1938年にかけて、井内志郎大尉が1938年後半まで指揮を取っています。荒井靖夫少佐、馬越正博大尉、平佐田休大尉と続き、1941年9月からは富田敏彦大尉が艇長を務めました。

参考文献

• - 国立国会図書館デジタルコレクション
• - 海軍大臣官房『海軍制度沿革. 巻8』海軍大臣官房、1940年。
• - 雑誌「丸」編集部『写真 日本の軍艦 第11巻 駆逐艦Ⅱ』光人社、1990年。
• - 雑誌「丸」編集部『ハンディ判 日本海軍艦艇写真集21巻』海防艦・水雷艇、光人社、1998年。
• - 日本造船学会『昭和造船史 第1巻』原書房、1981年。
• - 福井静夫『福井静夫著作集第5巻 日本駆逐艦物語』光人社、1993年。
• - 防衛庁防衛研修所戦史室『戦史叢書 海軍軍戦備<1> 昭和十六年十一月まで』朝雲新聞社、1969年。

隼はその短い運用期間の中で、日本海軍の歴史において重要な役割を果たした水雷艇でした。その戦歴及び艇長たちの意志は、現在も多くの人々に記憶されています。

もう一度検索