零式水上初歩練習機

零式水上初歩練習機

零式水上初歩練習機（れいしきすいじょうしょほれんしゅうき）は、第二次世界大戦中に日本海軍が1940年に正式に採用した、川西航空機によって製造された軍用航空機です。この機体は日本海軍において最後の水上初歩練習機としての地位を確立しました。

概要

日本海軍は1937年から、当時運用されていた九〇式水上初歩[[練習機]]の後継機を開発するために、「十二試初歩水上練習機」のプロジェクトを開始しました。川西航空機、日本飛行機、渡辺鉄工所の三社に対してこの開発を指示し、各社はそれぞれの試作機を製造しました。

性能審査の結果、川西航空機によって試作された機体が他社よりも優れた性能を示したため、多少の改修と仕様変更が加えられ、1940年には「零式水上初歩練習機」として正式に採用されることとなりました。

この機体の供給が行われた1940年代半ば、日本は終戦を迎えることになりますが、その際の量産体制は整っていませんでした。また、それ以前に採用されていた九三式中間[[練習機]]が初歩練習にも用いられたため、零式水上初歩練習機の生産数や運用実績は限られたものとなりました。

生産と運用

生産された機体はすべて土浦海軍航空隊に集中配置され、軍の徴兵や操練の採用試験時に、飛行機への適性を測るために用いられました。このため、実際の運用機会は少なかったものの、重要な役割を果たしました。

要目（K8K1）

この機体の代表的な仕様は以下の通りです：

• - 翼幅: 9.50 m
• - 全長: 8.80 m
• - 翼面積: 24.0 m²
• - 全備重量: 991 kg
• - エンジン: 東京瓦斯電気工業製「神風」二型、空冷7気筒星型130 Hp×1
• - 最高速度: 185 km/h
• - 巡航速度: 120 km/h
• - 航続距離: 513 km
• - 実用上昇限度: 3,490 m
• - 乗員数: 2 名

結論

零式水上初歩練習機は、日本海軍による水上練習機の一環として非常に重要な機体であり、その設計と運用は歴史的価値を持っています。この機体は短期間の運用であったものの、軍事的および教育的な目的において不可欠な存在でした。

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