日本飛行機

日本飛行機株式会社について

日本飛行機株式会社（にっぽんひこうき、英: Nippi Corp.）は、航空機関連の部品生産及び修理・整備を専門とする日本の企業です。1949年の設立以来、航空機や宇宙機器の設計製造に携わり、今では川崎重工業の完全子会社として、航空機産業において重要な役割を果たしています。

事業内容

日本飛行機株式会社の事業は大きく分けて二つの分野に焦点を当てています。ひとつは航空機の部分品の製造や宇宙機器、標的システムの設計・製造であり、もうひとつは航空機の修理・整備、さらには改造作業です。

軍用機と民間機の製造

同社は1934年に創業し、初めて製造した軽飛行機「NH-1 雲雀」以来、多くの航空機の生産に携わってきました。戦後の民間輸送機「YS-11」や、様々な軍用機の部品生産も行い、特に自衛隊向けの航空機の柱となっています。

1980年代からは、川崎重工業との提携によりF-2戦闘機やUS-2救難飛行艇、C-2輸送機の共同開発にも携わってきました。さらに、アメリカ空軍向けに機体部分品の供給も行い、国際的な信頼を築いています。

航空機修理・整備

日本飛行機株式会社は、厚木基地に近接した整備施設を運営し、アメリカ海軍や海上自衛隊の航空機修理に特化したサービスを提供しています。1990年には修理実績が1万機を達成し、アメリカの艦載機を中心に修理活動が行われてきました。特に横須賀に配備される艦載機の整備は重要な業務のひとつです。

また、日本の航空機も数多く扱っており、YS-11やP-3C哨戒機に加え、民間機のメンテナンスも行っています。

事故と課題

しかし、企業活動の中では様々な事件や事故も発生しています。1983年に起きたE-2B早期警戒機の爆発事故や、2003年の不正請求問題などは、企業の信頼性に影響を及ぼしました。特に不正請求の問題では、約86億円もの額が不正に請求された結果、大きな経済的影響を与えることになりました。

最近では、2014年に発生した大雪による整備施設の損壊がありましたが、その後再建が進んでおり、今後の改善が期待されています。

企業の沿革

日本飛行機株式会社は1934年に創業しましたが、敗戦後の混乱で一時業務を失いました。その後、1949年に「日飛モータース株式会社」として再設立され、1953年には「新日本飛行機株式会社」に改称。更に1956年に現在の社名に変更され、1962年に東京証券取引所に上場しました。2003年には川崎重工業の完全子会社となり、さらなる発展を目指しています。

まとめ

日本飛行機株式会社は、航空機製造と整備において重要な地位を占める企業であり、その専門的な技術と豊富な経験を生かして、今後も日本の航空業界に貢献し続けるでしょう。

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