電子開発実験群

電子開発実験群について

電子開発実験群（Electronics Development and Test Group）は、航空自衛隊航空開発実験集団隷下の組織であり、東京都府中市の府中基地に本部を構えています。この部隊は、主に警戒管制システムの実用試験を行うことを目的としており、航空自衛隊の防衛能力向上に不可欠な役割を果たしています。

沿革

電子開発実験群の前身は、1961年（昭和36年）2月に岐阜基地で新編された電子実験隊です。その後、1968年（昭和43年）10月に部隊は入間基地へ移転し、1989年（平成元年）3月16日に電子開発実験群へと改編されました。この改編により、組織としての機能が拡充され、より高度な試験・評価業務に対応できる体制が整えられました。

主な業務

電子開発実験群は、地上設置型レーダーをはじめとする地上電波・電子機器の試験を担当しています。具体的には、レーダー運用に関わる電波環境技術調査や、新型レーダーの実用化に向けた試験評価などを行っています。電波環境技術調査では、レーダー運用に支障が出ないように、電波干渉の有無や影響を詳細に調査します。例えば、中期防衛力整備計画 (2011)において、陸上自衛隊の沿岸監視部隊の設置が検討された与那国島では、レーダー運用に向けた事前調査が2011年（平成23年）4月に行われました。

また、固定式警戒管制レーダー装置であるJ/FPS-5|J_FPS-5の開発・実用化においては、技術研究本部と緊密に連携し、電子開発実験群飯岡試験評価隊が実用試験を担当しました。これらの活動を通じて、最新鋭の防衛装備品の性能評価と実用化に貢献しています。

移転

2013年（平成25年）3月、電子開発実験群は長年活動拠点としていた入間基地から府中基地への移転を開始しました。2014年（平成26年）3月28日には、最後まで入間基地に残っていた計測支援隊が、府中基地に新設された器材庫の完成を機に移転を完了しました。これにより、部隊の機能が府中基地に集約され、より効率的な活動が可能になりました。

部隊編成

電子開発実験群は、以下の部隊で構成されています。

群本部
開発評価隊
技術調査隊
計測支援隊

これらの各部隊が連携し、電子開発実験群の任務を遂行しています。

関連組織

電子開発実験群に関連する組織として、陸上自衛隊開発実験団や開発隊群があります。

外部リンク

航空開発実験集団の公式ウェブサイトでは、電子開発実験群を含む、航空開発実験集団の活動に関する詳細な情報を確認することができます。

航空開発実験集団HP

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