青山幸完

青山幸完について

青山幸完（あおやま よしさだ）は、江戸時代の中頃から後期にかけて活躍した名高い大名であり、美濃国郡上藩の第2代藩主です。本名は幸完ですが、彼の名はその後の藩主家にも影響を与えました。彼は従五位下の官位を持ち、大膳亮としても知られる存在です。幸完は幸成系青山家の6代目として重要な役割を果たしました。

略歴

青山幸完は、宝暦2年（1752年）に初代藩主青山幸道の三男として生まれました。彼は庶子としての扱いを受けていましたが、宝暦13年（1763年）には嫡男として認められました。1775年、父の隠居によって家督を継ぎ、さまざまな政治的役職を歴任するようになります。奏者番や若年寄としての役割を果たし、権力の中心に身を置くこととなりました。

松平定信による寛政の改革が始まると、幸完はその改革に協力し、与党としての地位を確立します。しかし、1791年に病を患い、政治から退くこととなります。幸完はその在任中に約1,300両という多額の借金を抱え、藩財政は厳しい状況に陥りました。彼の在任中に藩校・潜竜館が設立され、教育の振興にも尽力しましたが、天明の大飢饉が襲い、一揆の兆しが見え始め、藩の政治状況は極めて不安定でした。

その後も寺社奉行や若年寄の役職に就きましたが、彼の健康状態は常に悪化していました。文化5年（1808年）11月8日、青山幸完は57歳でこの世を去ります。彼の死後、長男である青山幸孝がその跡を継ぎ、家業を引き継ぐこととなりました。

青山家の運命に大きな影響を与えた幸完は、自らの名の読みを「よし」から「ゆき」に改めました。これは、彼の代から始まったもので、徳川家慶の名前との同音を避ける意図があったとされています。

家族と系譜

青山幸完の父は初代藩主の青山幸道で、彼の正室は水野忠友の娘でした。幸完には子どもがあり、長男の幸孝は正室の子として生まれました。そのほかにも、蔵は毛利就寿との婚約者であり、後に水野勝愛の正室となりました。また、勝は森川俊知の正室となり、続いて遠山景祥の正室にもなりました。

以上のように、青山幸完はその人生を通じて多くの困難に立ち向かい、自身の家系を支え、次世代に受け継いでいく重要な役割を果たした大名でありました。彼の治世から学び取れる教訓は、今日にも通じるものがあるでしょう。青山幸完の努力と挑戦は、後世に語り継がれることと思われます。

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