青山忠成

青山忠成について

青山忠成（あおやま ただなり）は、日本の戦国時代から江戸時代初期にかけて活躍した武将であり大名です。彼は従五位下・常陸介、播磨守という官位を持ち、青山家の宗家を継ぐ9代目の当主であり、江戸幕府では町奉行や老中として重要な役割を果たしました。その通称は藤右衛門です。

経歴の詳細

青山氏の系譜は三河国額田郡百々村に由来し、忠成の父である忠門は松平広忠と徳川家康の下で仕官しました。忠成は若い頃から家康の側近として活躍しており、元亀2年（1572年）には父の討死を受けて家督を相続しました。

家康からの信任は非常に厚く、天正13年（1585年）には彼の三男である秀忠の傅役に任命されました。さらに、天正16年（1588年）には秀忠に従って上洛し、豊臣秀吉から叙任を受けました。天正18年（1590年）には関東に移封され、江戸町奉行に就任し、5,000石の領地を賜ります。その後、文禄元年（1593年）には2000石の加増を受け、領地は7000石に達しました。

現在の東京都青山という地名は、青山忠成の屋敷があった場所に由来していると言われており、当時は原宿村を中心に広大な敷地を有していました。しかし一時、青山家が改易された際には屋敷地が没収され、毛利家の別邸など他の大名屋敷が立ち並ぶようになりました。しかし、青山家は後に復帰し、再び大名としての地位を確立しました。

慶長5年（1600年）の関ヶ原の戦いでは秀忠の軍に従軍し、信濃国上田城攻撃に参加します。その功績により、慶長6年（1601年）には8000石の加増を受け、江戸崎藩として立藩することになりました。また、江戸奉行や関東総奉行として活躍し、江戸幕府の運営にも影響を与えました。

最後の生涯

慶長11年（1606年）、彼は内藤と共に一時的に蟄居を命じられましたが、すぐに赦免され、同年8月11日には播磨守に改任されます。さらには所領は2万5,000石に増え、彼の影響力が更に強まりました。

青山忠成は慶長18年（1613年）に63歳でこの世を去り、彼の後を次男の忠俊が継ぎました。その死後も彼の功績は記憶されており、青山家は歴史の中でその存在感を示しました。

系譜

青山忠成の父は青山忠門（1518年 - 1571年）であり、母は卯野氏です。彼の正室は天方通興の娘で、子供には長男・青山忠次（1577年 - 1595年）、次男・青山忠俊（1578年 - 1643年）、四男・青山幸成（1586年 - 1643年）、五男・天方通直（1589年 - 1630年）などがいます。また、娘は川口近次の妻となりました。

青山忠成は江戸時代初期における名将の一人とされ、その影響は今もなお語り継がれています。彼の卓越した業績は、青山家の歴史とともに日本の歴史に深い足跡を残し続けています。

もう一度検索