青山忠重

青山 忠重の生涯と業績

青山 忠重（あおやま ただしげ）は、江戸時代前期から中期にかけて活躍した大名であり、浜松藩の第3代藩主、さらに亀山藩の初代藩主です。彼は承応3年（1654年）に浜松藩初代藩主の青山宗俊の三男として長野県小諸で生まれました。彼の官位は従五位下・因幡守で、青山家の宗家では第13代にあたります。

幼少期と家督相続

忠重は、兄である第2代藩主忠雄の養子となり、天和3年（1683年）には従五位下・下野守に叙位・任官されました。貞享2年（1685年）には兄の死去を受けて家督を継ぎました。彼の家族背景は非常に重要であり、彼の父は信濃国小諸藩主で、母は大河原氏という名門出身です。

浜松藩から亀山藩への移封

元禄15年（1702年）には浜松藩から亀山藩へと移封され、以降は亀山藩主としての活動が始まります。響くような名前を持つ丹波大納言小豆の由来となる農業振興にも力を注ぎました。正徳4年（1714年）には因幡守に任命され、彼の政治的地位はさらに高まりました。

農業振興の業績

忠重は丹波亀山藩主時代の宝永2年（1705年）、農業振興の活動の一環として、小豆の栽培に注目しました。東中村の小豆の品質を評価し、庄屋から小豆一石を上納させた後、その中から選りすぐりの一斗を5代将軍徳川綱吉に献上しました。この行動は幕府の間で高く評価され、結果的には朝廷にも献上され、激賞を受けました。この功績により彼の名は歴史に刻まれることとなり、丹波大納言小豆として、その名声は今なお知られています。

晩年と隠居

享保7年（1722年）、忠重は家督を四男の俊春に譲って隠居し、出家して清休と号しました。しかし、隠居した直後の同年10月28日に69歳でこの世を去ります。彼の死は周囲に大きな影響を与え、彼が築いた藩の礎はその後の藩主たちに引き継がれました。

家族と系譜

忠重の家族もまた、その歴史において重要な役割を果たしています。正室は青山幸通の娘であり、継室は青山幸実の娘です。また、側室の上田氏との間には子どもも生まれています。彼の子どもたち中には、女子が伊達村豊、青山貞信、九鬼隆直などの正室として嫁ぎ、家族の繋がりが広がっていきました。彼の四男である青山俊春も後に藩主となるなど、忠重の血筋は今でも続いています。

青山忠重の生涯は、ただの大名としての業績に留まらず、農業振興や家族の繋がりを通じて豊かな文化を築き上げました。彼の功績は、丹波地域の発展に大きな影響を与え、その名は今なお記憶されています。

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