青山宗俊

青山宗俊の生涯

青山宗俊は、慶長9年（1604年）に徳川家の重臣である青山忠俊の長男として誕生しました。元和7年（1621年）には、従五位下・因幡守に叙位・任官し、若くしてその才能を示しました。しかし、元和9年（1623年）に父・忠俊が3代将軍・徳川家光の勘気を被り蟄居となった際、宗俊も父と共に相模国に蟄居することとなります。

蟄居生活を送る中、寛永11年（1634年）に家光から赦免され、再び出仕の機会を得ます。寛永15年（1638年）には書院番頭に任じられ、武蔵・相模国内で3,000石を与えられて旗本となりました。その後、寛永21年（1644年）には大番頭に昇進。正保5年（1648年）には信濃小諸にて2万7,000石を加増され、合計3万石の大名となり、小諸藩主となりました。さらに、本領とは別に信濃国内の幕府領1万5,000石を預かることとなります。

小諸藩主として、宗俊は藩の発展に尽力しました。特に、御影用水や新田の開削といった大規模な工事に着手し、領内の田地を拡大、増産効果をもたらしました。この工事は民衆に一時的な苦労を強いるものでしたが、長期的に見れば藩の財政を豊かにする大きな成果となりました。

寛文2年（1662年）には、大坂城代に任じられるという大役を担うことになります。これに伴い、所領は2万石加増され合計5万石となり、摂津、河内、和泉、遠江、相模、武蔵などに移封されました。寛文9年（1669年）には従四位下に昇叙し、その地位をさらに高めました。延宝6年（1678年）に大坂城代を辞職し、その後、遠江浜松に移封となりました。

延宝7年（1679年）2月15日、宗俊は76歳でその生涯を閉じました。跡は次男の忠雄が継ぎました。宗俊の生涯は、徳川幕府の重臣としての責任を果たしつつ、領地経営にも手腕を発揮した、激動の時代を生き抜いた大名の姿を伝えています。

青山宗俊の系譜

父: 青山忠俊（1578年 - 1643年）
母: 大久保忠佐の娘
側室: 石橋氏
次男: 青山忠雄（1651年 - 1685年）
側室: 大河原氏
三男: 青山忠重（1654年 - 1722年）
生母不明の子女:
男子：忠丸
男子：青山貞俊
五男：青山忠貴（1658年 - 1713年） - 青山忠重の養子
女子：永井尚長正室、後半井成明室
養子:
女子：本多忠隆室 - 稲葉一通の娘

出典

塩川友衛『小諸藩』現代書館〈シリーズ藩物語〉、2007年8月。
* 「寛政重修諸家譜 巻第727」

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