青柳郁次郎

青柳 郁次郎の生涯と業績

青柳郁次郎（あおやぎ いくじろう）は、1877年3月20日に福岡県鞍手郡の下新入村（現在の直方市下新入）で生まれました。彼は日本の農業経営者、実業家、そして政治家として知られています。早稲田大学法律科を1906年に卒業し、その後は農業を中心に活動を開始しました。

青柳は地域の発展にも尽力し、新入村会議員や鞍手郡会議員、さらには福岡県会議員/S福岡県参事会員、同副議長といった重要な役職を歴任しました。また、帝国農会の議員や鞍手郡農会の顧問、鞍手育英会の評議員としても活動し、地域の農業振興や教育の向上に貢献しています。彼は農業の視察のためにアメリカ合衆国を訪問したこともあり、その経験が後の活動に影響を与えたことは間違いありません。

1920年5月には、第14回衆議院議員総選挙において福岡県第十区から立憲政友会所属で立候補し、当選を果たします。以降、第15回および第17回の選挙でも当選し、彼はのべ3期にわたって衆議院議員の職を務めました。政治家としての彼の活動は、立憲政友会の協議員としての役割を通じても広がっていきました。

実業界では、青柳は鞍手軌道を創設し、専務取締役に就任しました。さらに、北九州自動車や博多乗合自動車でも専務取締役として活躍し、多岐にわたる事業に関与していました。これらの経験は、青柳が地域のインフラ整備や交通機関の発展に貢献する重要な役割を果たしたことを示しています。

総じて、青柳郁次郎の業績は農業と実業、そして政治の各分野にわたり、彼の生涯を通じて継続的に地域社会に貢献したことを物語っています。しかし、1930年8月18日に彼は死去し、その影響力を持っていた時代に幕を閉じました。

参考文献

• - 深田豊市『福岡県官民肖像録』博進堂、1913年。
• - 人事興信所編『人事興信録 第6版』人事興信所、1921年。
• - 加藤紫泉『新代議士名鑑』国民教育会、1924年。
• - 青野権右衛門編『立憲政友会功労者追遠録』安久社、1933年。
• - 衆議院・参議院『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。

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