青柳駅

青柳駅：歴史と魅力を秘めた中央本線の駅

青柳駅は、長野県茅野市金沢青柳に位置するJR東日本中央本線沿線の駅です。1905年（明治38年）11月25日、中央本線富士見～岡谷間の開通と同時に開業しました。開業当初は旅客と貨物の両方を扱っていましたが、貨物取扱いは1965年（昭和40年）1月21日に廃止され、1984年（昭和59年）2月1日には荷物扱いも廃止されました。その後、同年3月21日には無人駅となり、1987年（昭和62年）4月1日の国鉄分割民営化によりJR東日本の駅となりました。

2002年（平成14年）には駅舎が改築され、周辺の旧宿場町・金沢宿の伝統的な建築様式である「うだつ」をモチーフにしたデザインが特徴的な駅舎が完成。この美しい駅舎は鉄道建築協会賞を受賞するなど、高く評価されています。2005年（平成17年）には開業100周年を迎え、茅野駅との合同記念イベントが開催されました。近年では、2014年（平成26年）4月1日に東京近郊区間に編入され、2017年（平成29年）4月1日からはICカード「Suica」が利用可能になりました。

駅構造と周辺環境

青柳駅は地上駅で、駅舎に接して単式ホーム1面1線、島式ホーム1面2線の計2面3線を有しています。ホームは嵩上げされておらず、駅舎側から1番線、2番線、3番線の順に配置されています。2つのホームは屋根付きの跨線橋で結ばれています。ホームの長さは非常に長く設計されていますが、通常は短編成の列車しか停車しないため、茅野駅寄りの部分は舗装されていません。

駅舎は当初木造でしたが、現在の駅舎は2002年にコンクリート造りで建て替えられました。「うだつ」をモチーフにしたデザインと、内部の乗車駅証明書発行機、簡易Suica改札機、ガラス張りの待合所などが特徴です。島式ホーム上にも改装済みの待合室が設置されています。茅野駅の管理下にあり、無人駅として運営されています。

駅周辺は、正面に広場があり、駐車場や公衆便所が整備されています。駅は宮川という小川に沿って位置し、青柳橋を渡ると青柳の集落があります。県道196号を進むと国道20号に合流し、そこから北西へ約500m進むと、旧宿場町である金沢の集落があります。この集落には小学校、郵便局、市役所の出張所などの公共施設の他に、「金沢温泉金鶏の湯」という公営の温泉施設があり、温泉やサウナを楽しむことができます。

利用状況とその他

青柳駅の1日平均乗車人員は、2007年度で257人、2009年度で274人、2010年度で238人、2011年度で208人と変動しています。

毎年8月15日に開催される諏訪湖祭湖上花火大会の際には、かつては青柳駅を始発・終着とする臨時普通列車が運行されていましたが、2007年からは設定されなくなりました。しかし、9月第一土曜日に開催される新作花火大会の際には、青柳駅を始発・終着とする列車が運行されています。2番線は以前は貨物列車専用でしたが、2008年3月15日のダイヤ改正以降、特急列車の待避などにも使用されるようになっています。

青柳駅の隣駅は、すずらんの里駅と茅野駅です。駅周辺には、旧金沢宿、中央自動車道諏訪南インターチェンジ、コスモス工業、南信森林管理署諏訪南森林事務所、諏訪南インター林間工業団地、茅野市立金沢小学校、信濃金沢郵便局、アルピコタクシーとアルピコ交通のバス停などがあります。セイコーエプソン富士見事業所も比較的近いですが、アクセスはすずらんの里駅の方が便利です。

青柳駅は、歴史と文化、そして自然豊かな環境が調和した魅力的な駅です。周辺の観光スポットや施設と合わせて、訪れてみる価値のある場所と言えるでしょう。

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