青梅マラソン

青梅マラソンは、東京都青梅市を舞台に、毎年2月第3日曜日に開催される市民マラソン大会です（1967年は3月第1日曜日、2007-2008年は2月第1日曜日）。東京陸上競技協会、青梅市、報知新聞社などが主催し、ボストン[[マラソン]]と姉妹提携を結んでいます。

大会の歴史と特徴

1967年 3月5日に第1回大会が開催されました。当初は「青梅報知マラソン大会」という名称でしたが、後に「青梅マラソン大会」に変更されました。初期には、東京オリンピック銅メダリストの円谷幸吉選手が参加したことから、「円谷選手と走ろう」というキャッチコピーで多くの注目を集めました。当時、一般市民が参加できるマラソン大会は少なかったため、著名なアスリートと共に走れる大規模な大会として、全国から多くのランナーが集まるようになりました。

2006年までは2月第3日曜日の開催でしたが、2007年と2008年は東京マラソンの日程と重なったため、2月第1日曜日に変更されました。2009年からは再び2月第3日曜日に開催されています。

大会には30kmと10kmの2種目があり、合わせて約1万9000人が参加し、沿道には約5万人の観客が応援に駆けつけます。オリンピックや箱根駅伝、国際レースで活躍するアスリートも参加することから、沿道からは熱い声援が送られます。また、市民ランナーにも温かい声援が送られる、アットホームな大会として知られています。多摩ケーブルネットワークでは、大会の模様が生中継されます。

1991年の第25回大会では、大会イメージソング「春呼ぶ祭典」が制作され、開会式で演奏されています。また、同大会から公式マスコット「おうめくん」が登場しました。

過去には、シドニー五輪女子マラソン金メダリストの高橋尚子選手や、アテネ五輪女子マラソン金メダリストの野口みずき選手も参加し、30km女子の部で優勝しました。また、タレントの間寛平さんがロードランナーとしての第一歩を踏み出した大会としても知られています。

青梅マラソンは、WA/AIMS（国際マラソン・ディスタンスレース協会）公認の国際大会であり、2008年にはIAAFのロードレースラベリングでシルバーラベルに認定されました。ただし、最長距離が30kmであるため、国際的には「マラソン」とは見なされません。

制限時間は、30kmの部が4時間、10kmの部が1時間20分です。地元青梅には、俊足の義賊「裏宿七兵衛」の伝説があり、ゆかりの地を訪れるランナーも多くいます。

エントリーは、大手コンビニエンスストア・ローソンが運営する専用ページから行います。過去には、大雪のため3度（1996年、2008年、2014年）開催が中止になったことがあります。また、2020年には新型コロナウイルス感染拡大の影響でハイタッチが自粛となり、2021年と2022年は大会自体が中止となりました。2023年には3年ぶりに開催されましたが、参加者は事前に体調管理アプリでのチェックが必要となりました。

コースについて

30kmコースは、東青梅四西交差点手前をスタートし、奥多摩方面へ15km進んで折り返す、標高差85.8mの起伏に富んだコースです。初期の大会ではコースが異なり、八高線の踏切を通過するため渋滞が発生したため、現在のコースに変更されました。

日本陸連からは、30kmという距離から「マラソン」という名称はふさわしくないという意見もありますが、高橋尚子選手は「アップダウンが激しいのでフルマラソンと同じ消耗度」とコメントしています。

1981年には瀬古利彦選手が30kmを1時間29分32秒で走破しましたが、2019年にはチェボティビン・エゼキエル選手が1時間29分06秒で大会新記録を樹立しました。また、大会当日は、小・中学生を対象としたジュニアロードレースも開催されます。

スターターについて

近年では、各界の著名人がスターターを務めるのが恒例となっています。
過去には、長嶋茂雄さん、瀬古利彦さん、高橋尚子さん、石原慎太郎さん、朝原宣治さん、杉山愛さん、吉田沙保里さん、松田丈志さん、田中理恵さん、三宅宏実さん、野口みずきさん、澤穂希さん、原辰徳さんなどが務めています。

テレビ放送について

多摩ケーブルネットワークで生中継されるほか、2010年まではGAORAでも全国放送されていました。