青葉市子

青葉市子：音楽と表現の多面体

青葉市子（あおば いちこ）は、1990年1月28日生まれの日本の音楽家、シンガーソングライターです。京都府出身ですが、出生地は千葉県浦安市。幼少期から音楽に親しみ、独自の感性で音楽の世界を切り開いてきました。彼女の音楽は、繊細で叙情的なメロディーと、透明感のある歌声が特徴で、国内外で多くのファンを魅了しています。

音楽活動の軌跡

2010年、19歳で1stアルバム『剃刀乙女』をリリースし、インディーズシーンに登場。アメリカの音楽レビューサイト「Rate Your Music（RYM）」では、フォークシンガーとして最高評価を獲得するなど、その実力は早くから認められていました。近年はヨーロッパでの活動を主軸とし、国際的な音楽フェスティバルにも多数出演。彼女の音楽は、言葉の壁を超え、多くの人々の心に響いています。

青葉市子の音楽活動は、単なるシンガーソングライターの枠には収まりません。ナレーション、CM音楽、舞台音楽の制作、芸術祭でのインスタレーション作品発表など、様々なフィールドで創造性を発揮しています。彼女の音楽性は、ジャンルにとらわれず、常に新しい表現を追求する姿勢に表れています。

音楽的ルーツと独自のスタイル

3歳頃には赤いトイ[[ピアノ]]で遊んでいたという青葉市子。小学校時代は合唱部、中学時代は吹奏楽部でクラリネットを担当。高校では軽[[音楽]]部に所属し、キーボード、ギター、ドラム、ベースなど様々な楽器に挑戦しましたが、全て自己流でコードは今も分からないと語ります。バンドでは、東京事変やASIAN KUNG-FU GENERATIONなどのコピーをしていたものの、エレキギターは性に合わなかったそうです。

15歳の時にバンドをしていた山田庵巳に出会い、17歳で彼の演奏に触発され、クラシックギターを始めました。教則本は買ったもののほとんど使わず、独自のスタイルで演奏を確立。山田氏の曲を断片的に弾けるようになった頃、「自分の曲も書いたらどう？」というアドバイスを受け、作詞作曲を始めるきっかけになりました。

メジャーデビューと活動の幅

地元の大学で日本語教師の資格取得を目指すも、音楽活動との両立が難しくなり、20歳で上京。2013年には4thアルバム『0』でメジャーデビューを果たします。同年、劇作家・青木豪の舞台『9日間の女王』の演劇制作を依頼され、舞台音楽の世界へも進出。さらに、藤田貴大主宰の劇団「マームとジプシー」の『コクーン』や、寺山修司の『レミング』のリバイバル公演にも参加するなど、演劇分野でも活躍します。

2014年には、全国47都道府県を回るツアー「青葉市子 アワぶくツアー . 。○ o ◯ 2014」を実施。台湾、香港公演も成功させ、海外での人気を確立しました。また、Aimerのミニアルバムに歌詞を提供するなど、幅広い活動を展開。同年、GEZANのマヒトゥ・ザ・ピーポーと新ユニット「NUUAMM」（ぬうあむ）を結成し、新たな音楽の可能性を追求します。

2015年には、初のアジアツアーを開催。2019年には、Nintendo Switchでリメイクされた『ゼルダの伝説 夢をみる島』のサウンドトラックに参加。彼女の音楽がゲームプロモーションにも使用され、幅広い層に認知されるようになりました。

自主レーベル設立と近年の活動

2020年、活動10周年を迎え、自主レーベル「hermine」（エルミン）を設立。同年にリリースしたアルバム『アダンの風』は、RYMの年間世界アルバムチャートで2位を獲得し、世界的な評価を得ます。2021年には、アルバムの録音メンバーと共に室内楽編成によるコンサートを開催。2022年には、映画『こちらあみ子』の劇中音楽と主題歌を担当し、『第77回毎日映画コンクール』で音楽賞を受賞するなど、その才能を遺憾なく発揮しています。

2022年には、Blue Note TOKYOでのライブや、ヨーロッパ＆北米ツアーを成功させ、国際的な活動をさらに拡大。2023年には、ライブアルバム「Ichiko Aoba with 12 Ensemble（Live at Milton Court）」を配信リリースし、その音楽活動は留まることを知りません。

人物像

青葉市子は、「シンガーソングライターになろうと思ったことも、自身がシンガーソングライターだと意識したこともない」と語ります。彼女にとって、歌うことは、食事や睡眠と同様の自然な行為であり、何かを表現しようとして音楽を作っているわけではないといいます。その自然体な姿勢が、彼女の音楽に独特の魅力を与えているのかもしれません。

多彩な才能と表現の幅

彼女の活動は、音楽だけに留まらず、舞台、映画、CM、ゲームなど多岐にわたります。そのすべてにおいて、彼女独自の感性と創造性が発揮されており、各界から高い評価を受けています。今後も、彼女がどのような形で私たちの感性を刺激してくれるのか、目が離せません。

ディスコグラフィー

スタジオ・アルバム
その他のアルバム
ライブ・アルバム
配信限定シングル
参加作品

主な出演作品

舞台
映画
テレビドラマ
Webアニメ
CM
ラジオ

受賞歴

第77回毎日映画コンクール - 音楽賞（『こちらあみ子』）

外部リンク

オフィシャルサイト
オフィシャルショップ
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