青金石

青金石（せいきんせき）、別名ラズライトは、ラピスラズリを構成する主要な鉱物の一つです。化学組成は(Na,Ca)8(AlSiO4)6(SO4,S,Cl)2であり、等軸晶系に属する結晶構造を持っています。この鉱物は、方ソーダ石グループに分類され、その特徴的な青色から、宝飾品や装飾品としても重宝されています。

特徴

青金石は、硫酸塩、硫黄、塩化物などの化合物を含んでおり、これらの成分が独特の青色を生み出す要因となっています。モース硬度は5から5.5程度であり、比較的に柔らかい部類に入ります。比重は2.4、屈折率は1.5であり、ガラスのような光沢を放ちます。色は、深みのある青色から青紫色、緑青色まで幅広く、半透明なものが一般的です。また、黄鉄鉱を内包している場合が多く、その金色の斑点が青色の背景に映え、さらに美しさを引き立てます。

産出と関連

青金石は、主に変成岩中や接触交代鉱床などで産出されます。特に、ラピスラズリとして産出される場合、方解石や黄鉄鉱などの他の鉱物と一緒に見られることが多く、これらの鉱物との組み合わせが、ラピスラズリ独特の模様を生み出します。青金石自体も、炭酸塩化や硫酸塩化していることがあり、その場合は肉眼での判別が難しい場合があります。

用途

青金石は、その美しい青色から古代より宝石として利用されてきました。特にラピスラズリとして加工されることが多く、装飾品や工芸品など、多岐にわたる用途に使用されてきました。現代においても、その美しい青色は多くの人々を魅了し、宝飾品や美術品として高い人気を誇っています。

注意点

青金石は塩酸に対して可溶性であるため、取り扱いには注意が必要です。また、硬度が低いため、傷つきやすい点も留意する必要があります。青金石は、方ソーダ石グループに属する他の鉱物と同様に、特定の環境下では変質する可能性があるため、保管場所にも気を配る必要があります。

その他

青金石という名称は、ラピスラズリの主要成分であることを示すとともに、その美しい青色を表現するのにふさわしい言葉です。しかし、鉱物学的には、ラズライトという類似の名前を持つ別の鉱物（天藍石）が存在するため、混同しないように注意が必要です。青金石の化学組成や結晶構造を理解することで、鉱物学的な観点からもその魅力を深く理解することができます。

参考文献

Lazurite (英語), MinDat.org, 2011年7月20日閲覧
Lazurite (英語), WebMineral.com, 2011年7月20日閲覧

関連項目

鉱物
ケイ酸塩鉱物
準長石
鉱物の一覧
ラピスラズリ
方ソーダ石

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