韓国国立劇場

国立劇場

国立劇場は、韓国の首都ソウルに位置する重要な文化施設であり、文化体育観光部に属しています。この劇場はソウル特別市中区奨忠洞の南山の中腹にあり、市民や観光客に親しまれています。

沿革

この劇場の歴史は1950年4月に始まります。当初、日本統治時代に建てられた府民館が国立劇場として開館しましたが、残念ながら朝鮮戦争によってその施設は消失しました。その後、大邱に臨時の劇場を設けたものの、1957年6月に明洞の芸術会館（旧明治座）を引き継ぎ、国立劇場として再始動しました。現在、国立劇団、国立唱劇団、国立舞踊団、国立国楽管弦楽団という4つの公演団体が活動しています。

現在の国立劇場は1973年に開館され、世宗文化会館の開館まではソウルにおける主要な劇場として利用されていました。1974年には、在日韓国人による大統領暗殺未遂事件（文世光事件）が発生し、劇場は一時注目を浴びました。1983年と1991年には、それぞれ芸術講座や文化学校が開設され、2000年に責任運営機関として組織が見直されました。さらに、明洞の旧国立劇場の建物は、オフィスビルとして使われていましたが、2006年に政府が取得し、改築の後、2009年に明洞芸術劇場として生まれ変わりました。

施設紹介

国立劇場にはいくつかの異なる劇場があり、それぞれ異なる特性を持っています。

日の出劇場

最初に大劇場として開館し、2000年に現在の名称に改称されました。2004年には大規模な改築工事を行い、現在は1563席の収容能力を持ち、オーケストラピットや回転舞台も完備されています。この劇場は主に唱劇などの舞台作品の公演に利用されています。

月の出劇場

最初の名称は小劇場で、2000年に改称されました。改築工事後の2005年に再開館し、座席数は427席です。パンソリや演劇、小規模なミュージカルなどに利用されています。

星の出劇場

2001年に開館し、座席数は100席前後の可変式です。小規模な実験的舞台芸術の公演に使われています。

空劇場

2002年に開設された野外公演場で、約600席の半円階段式座席を備えています。最先端の音響設備や移動式の照明を装備し、音楽会やフェスティバルなど多様なイベントが行われています。

その他の施設

日の出劇場と月の出劇場にはカフェや売店、切符売り場があります。また、文化広場には露天商もあり、軽食や飲み物が販売されています。さらに、日の出劇場の1階には子供プレイルームやギフトショップ、インターネットサービスを提供する顧客サービス室も用意されています。

常在団体

国立劇場には、国立劇団、国立唱劇団、国立舞踊団、国立国楽管弦楽団などの伝統芸術を専門とする団体が常駐しています。国立バレエ団や国立合唱団、国立オペラ団もかつてはここで活動していました。これらの団体は、韓国の文化や芸術の発展に寄与しています。

交通情報

国立劇場へのアクセスは、ソウル交通公社の3号線・東大入口駅から便利です。この劇場は、韓国の芸術文化を体感できる場所として、多くの人々に訪れられることを期待しています。

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