韓国鉄道7000形ディーゼル機関車

7000形ディーゼル機関車の紹介

7000形ディーゼル機関車は、韓国鉄道公社（KORAIL）が運用するために設計された旅客列車用電気式ディーゼル機関車です。この機関車は、1988年にソウルオリンピックが開催されるにあたり、新たに製作された流線型セマウル号の専用牽引機として、1986年から1987年の間に15両が投入されました。その特徴的なデザインから、起亜自動車のボンゴに似ていることを理由に「ボンゴ」という愛称が付けられました。

この機関車は、電気的な回路構成として主電動機が6つ、永久並列に配置されています。このため、運行中の直並列渡りによる衝撃が発生することはなく、通常運行においても安定性が求められる一方で、起動時の加速力が弱いという欠点も持っています。初期モデルでは発電車（電源車）を用いずに運転するために、エンジンに直結した客車への電源供給装置が搭載されていました。

ただ、当初からこの電源装置にはいくつかの問題が発生しており、エンジンを常時運転状態にする必要があったため、停車中に燃料が消費され、ばい煙や騒音に対する苦情も多く寄せられました。その結果、発電機の軸の故障も影響し、最終的にこの装置は撤去されることとなりました。さらに、流線型の特異な構造により、機関車は片運転台で作られており、後方の視界が悪かったため、逆向きに運転する場合の最高速度は25km/hに制限されていました。このため、主に貨物列車の牽引にはほとんど使用されませんでした。

法定耐用年数の経過により、7000形機関車は2011年から2012年にかけて全車が退役しました。その中で2011年に運用を終了した7001号は、鉄道記念物に指定され、釜山広域市の釜山鉄道車両整備団で保存されています。一方で、残りの14両は全て廃車され、解体処分が行われました。

登場作品

7000形ディーゼル機関車は、韓国で制作されたアニメ「チビ列車ティティポ」にも登場し、その主人公ティティポのモデルとなりました。ただし、実際の機関車との違いもいくつか見受けられます。例えば、車軸配置はB'o-B'oになっており、運転室の窓が一枚であることや、実物には存在しない運転室上のライトが装備されているなど、デザインの変更が加えられています。これらの違いは、アニメーションの演出の一環として理解されています。

このように、7000形ディーゼル機関車はその民族的な背景や特有の技術とデザインにより、韓国の鉄道史の中でも重要な役割を果たしてきました。

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