須賀神社 (みなべ町)

須賀神社の概要

須賀神社は、和歌山県日高郡みなべ町に位置する神社で、地元の人々からは「奥の御霊さん」という通称で親しまれています。この神社は、古くから地域の守り神として崇敬を集めてきました。

祭神

主祭神は、素戔嗚尊（すさのおのみこと）、稲田姫命（いなだひめのみこと）、そして八柱御子神（やはしらのみこがみ）です。これらの神々は、古事記や日本書紀に登場する神々で、それぞれに重要な役割を持っています。

歴史

須賀神社の創建は、正確な年月は不明ですが、一条天皇の時代に、勅使が京都の八坂神社から勧請し、祇園御霊宮と称して南部荘の総鎮守社として祀られたのが始まりとされています。このことから、須賀神社は京都の八坂神社との深い繋がりを持っていることがわかります。

その後、明徳年間には領主である愛洲氏が社殿を造営し、永正年間には地頭の小野氏が社殿を再興し、神戸神馬を献じたとされています。さらに、慶長年間には田辺城主であった浅野氏が木造黒馬を献じたという記録が残っています。これらの出来事からも、須賀神社が地域の人々から大切にされてきたことが伺えます。また、江戸時代には田辺藩主が例祭に代参を送るなど、藩主からも崇敬を集めていました。現在の社殿は、江戸時代中期以降に建立されたものと推定されています。

明治維新前には、京都の祇園八坂神社から勧請されたため「御霊さん」と呼ばれ、「祇園御霊宮」と称されていましたが、明治元年（1868年）3月28日に須賀神社と改称されました。しかし、現在でも地元では「奥の御霊さん」の通称で呼ばれています。

秋祭り

須賀神社の秋祭りは、毎年10月8日と9日に行われ、競べ馬や流鏑馬といった勇壮な神事が執り行われます。この祭りは「馬祭り」としても知られ、多くの人々で賑わいます。特に、競べ馬は迫力満点で、見物客を魅了します。平成30年（2018年）3月には、和歌山県指定無形民俗文化財に指定され、地元では「ごりょうさんの秋祭り」として親しまれています。

文化財

須賀神社には、以下の文化財が指定されています。

和歌山県指定有形文化財・建造物：須賀神社本殿
和歌山県指定無形民俗文化財：須賀神社の秋祭

これらの文化財は、須賀神社の歴史と文化を今に伝える貴重なものです。

交通アクセス

須賀神社へのアクセスは、みなべICから車で約10分です。駐車場も完備されているので、車での参拝が便利です。

須賀神社は、長い歴史と伝統を持つ神社であり、地域の人々の心の拠り所となっています。訪れる際には、神社の歴史や文化に触れ、ゆっくりと時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

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