飯田新七 (歴代)

飯田新七（いいだ しんしち）は、呉服商として知られる髙島屋（現：株式会社髙島屋）の当主が代々襲名してきた名称です。その歴史は、近江国高島郡南新保村（現在の滋賀県高島市今津町）にルーツを持つ米穀商「高島屋」の創業に遡ります。

歴代当主

1. 飯田儀兵衛
高島屋の遠祖であり、近江国高島郡南新保村出身。米穀商「高島屋」を創業し、その後の百貨店としての発展の礎を築きました。

2. 飯田新七（初代） 宏遠
（享和3年（1803年） - 明治7年（1874年））
中野宗兵衛の子として生まれましたが、飯田儀兵衛の娘「秀」の婿養子となり、初代飯田新七を襲名しました。

3. 飯田新七（2代）
（明治11年（1878年）没）
上田七右衛門の次男新太郎として生まれ、初代飯田新七の娘「歌（歌子）」の婿養子となり、2代目飯田新七を襲名しました。

4. 飯田新七（3代）
（明治21年隠居、明治42年（1909年）没）
2代目飯田新七の長男直次郎として生まれ、家督を継ぎましたが、明治21年に隠居しました。

5. 飯田新七（4代）
（1859年生、昭和19年（1944年）没）
* 2代目飯田新七の次男で3代目飯田新七の弟である鉄三郎として生まれました。明治21年に家督を継ぎ、髙島屋（2代）社長として経営手腕を発揮しました。日本の産業界に大きな影響を与えた豊田喜一郎は、彼の三女・二十子の夫にあたります。

髙島屋の発展

飯田新七の名は、単なる襲名された名称ではなく、髙島屋の歴史と深く結びついています。歴代の当主たちは、それぞれの時代において、髙島屋の発展に貢献しました。初代は事業の基礎を築き、2代目、3代目はその基盤をさらに強固なものとしました。そして、4代目は社長として辣腕を振るい、髙島屋を近代的な百貨店へと発展させたのです。特に4代目の時代には、事業の多角化や店舗の拡大が進められ、髙島屋は日本の商業史における重要な地位を確立しました。

飯田新七という名前は、髙島屋の歴史、伝統、そして革新の精神を象徴するものと言えるでしょう。

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